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健常犬とアレルゲン特異的免疫療法を受けているアトピー性皮膚炎の犬において、犬の調節性T細胞集団、血清IL-10そしてアレルゲン特異的IgE濃度の定量

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犬のアトピー性皮膚炎(AD)は人のADと多くの臨床的、免疫学的類似性がある。調節性T細胞(Treg)はIgE産生と関連したアレルギー性炎症のダウンレギュレーションなど様々な免疫抑制作用をもつTリンパ球の系統とは異なる。抗原誘発性調節性T細胞は典型的にIL-10などのサイトカインの産生を通じて免疫恒常性を調節する。人のADと似た免疫学的類似性を考えると、調節性T細胞とそれらが放出するサイトカインは、犬でも同じように重要な役割を果たすかもしれない。交叉反応性FoxP3抗体は、健常犬と一年以上免疫療法を行っているアトピー性皮膚炎の犬の両方の血液において、CD4(+)T細胞のサブセットを認識するのに使われた。健常犬において長期にわたり、調節性T細胞の割合に明らかな違いがなかった。コントロールグループと比較して免疫療法グループは6、9そして12ヶ月での調節性T細胞の割合の明らかな増加が観察された。
免疫療法グループにおいて、研究を始めたころの平均調節性T細胞の割合は4.94+/-0.71で、終了時には10.86+/-2.73だった。市販で利用可能なELISAキットは、犬の同じサブセットの血清のIL-10濃度を定量にも使用された。健常犬において長期にわたりIL-10濃度の明らかな違いはなかった。コントロールグループと比較して免疫療法グループは6、9そして12ヶ月での血清IL-10濃度の明らかな増加が観察された。免疫療法の開始時における平均血清IL-10濃度は20.40+/-3.52ng/Lで、研究終了時は37.26+/-15.26ng/Lだった。アレルゲン特異的免疫療法中で特定した特異的アレルゲンに対する1年以上の治療期間の間、免疫療法グループでは血清IgE濃度の明らかな低下も認められた。免疫療法を実施した人の研究と似ているこれらの研究から、アトピー性皮膚炎と他のアレルギー疾患のこの特定のタイプの治療の成功において調節性T細胞数の増加が重要な役割を担うことが結論付けられる。


Quantitation of canine regulatory T cell populations, serum interleukin-10 and allergen-specific IgE concentrations in healthy control dogs and canine atopic dermatitis patients receiving allergen-specific immunotherapy.
Vet Immunol Immunopathol. 2008 Jun 15;123(3-4):337-44. Epub 2008 Feb 17.
Keppel KE, Campbell KL, Zuckermann FA, Greeley EA, Schaeffer DJ, Husmann RJ.



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