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動物まめ知識

リスってこんな生き物【動物まめ知識】

“リス”という言葉を聞いて、木の実を食べているあの愛らしい姿をだれもが思い出すでしょう。みなさんに姿はよく知られているそんなリスですが、ペットとしては一体どんな動物かご存知ですか? 今回はリスの魅力に迫ってみましょう。


★多種の仲間がいる“リス”★

リスの種類はとても多く、シマリスやエゾリスをはじめ、タイワンリス、ミケリス、さらには空中を自由に滑降するモモンガやムササビ、水辺にいるビーバー、草原で生活するプレーリードッグなどもリスの仲間です。これらの中では樹の上で生活するものと、地上に住むものの2つに大きく分けることができます。樹上性のリスはフサフサのしっぽを持ち、基本的に単独行動でなわばりを持つケースは少なく、一生のほとんどを樹の上で生活します。一方、地上で生活するタイプのリスは尾が短く草食性であることが特徴で、家族を中心とした集団行動をとりなわばりを持っているケースが多くみられます。
日本でペットとして一般的に知られているのは樹上性のリス「シマリス」なので、以降はシマリスを中心としてお話をしていきましょう。





★リスの基礎を知ろう★

リスはネズミやハムスターと同じくげっ歯類の動物です。昼行性の動物で、周りが明るいときに元気に活動し、夜は巣穴で眠ります。食べ物が豊富にあるときには貯食といって、種や木の実を人目のつかないところに埋めたり隠したりする習性があり、その際には口の中の頬袋に食べ物を入れて運びます。さらに寒くなって食べ物がなくなれば冬眠して冬を乗り切りますが、気温が低くならなければ一年を通じて活動します。ペットとして飼育している場合の寿命は6〜10年前後ですが、飼育方法が適していれば10年以上生きることもあります。





★リスの体を知ろう★

木登りに適した前足の指は短く4本で、ジャンプ力のある後ろ足の指は長く5本あります。歯の数は全部で22本あり、切歯と呼ばれる前歯は一生延び続けます。エサを運ぶのに便利な頬袋にはドングリが3つずつ合計6つも入るほどの大きさに広げることができ、嗅覚や聴覚もとても優れています。ヒゲは大切な感覚器官なので切らないようにしましょう。 
また、シマリスの特徴でもある背中の縞は5本あり、被毛は夏と冬に生え変わります。
樹の上で生活することが多いリスにとってシッポはバランスをとるのに重要なものですが、敵に捕まえられそうになった時に逃げることができるようシッポはとても切れやすくなっています。そのためペットのリスでも絶対にシッポをつかんではいけません。




★鳴き声でわかるリスの気持ち★

リスの鳴き声を聞いたことがありますか? 犬や猫と同じように、リスにも何種類かの鳴き声があります。春の発情期には異性を呼ぶ「ホロ、ホロ」「ピヨ、ピヨ」という鳴き声がオスからもメスからも、同じように聞くことができます。また、何か異常を感じたり警戒している時には「キュル、キュル」というかん高い声が、威嚇している時には短く「グルルルル」「ククククク」というような鳴き声を出し、その時に無理にかまうと噛みつかれたり引っかかれたりする可能性があります。飼育する時には鳴き声で自分の感情を表現しているリスの気持ちをよく考えてあげましょう。。



★飼う時に気をつけたいこと★

リスを飼う時は、ストレスがかからない居心地のいい環境にすることを第一に考えます。
それには彼らの野性下での暮らしぶりをヒントにするといいでしょう。
・ケージ:樹上と地上の両方を生活の場所としているので、ケージは高さと底面積が十分にあり、上下運動ができることがポイントになります。体は小さな動物ですが、とても活発なので最低でも幅・奥行き・高さとも、50cm以上はある広いゲージを選びましょう。
・敷材:リスは樹木や地中に巣穴を作って生活するため、飼育下でも巣箱や床に敷く敷材が必要です。十分乾燥し清潔なウッドチップや乾牧草などを選びましょう。
・トイレ:トイレの砂は固まるタイプを選ぶと口に入れてしまったりトラブルの原因にもなりかねないので、固まらないタイプのほうがいいでしょう。
・複数飼育の場合:リスは基本単独生活なので、複数を一緒のケージで飼っていると成長に伴い重症になるほどのケンカになることがあります。ストレスを感じさせないためにも、複数で飼う場合はケージを別々にしてあげてください。
・暑さや寒さの対策:温度管理には特に気を配りましょう。ケージの近くに温度計を置き、常に確認することを心掛けます。夏は風通しのよい場所や冷却シートを使用し直射日光の当たらない場所へケージを置き、冬はエアコンでの暖房をメインにし、パネルヒーターを使う時は自分でも温度管理ができるように「逃げ場所」を作ってあげることを忘れずに。
◎冬眠はさせない:冬眠は健康状態によっては危険になることも多いため、飼育下ではリスのいる室内温度は20℃を下回らないように保ち、冬眠はさせないようにしましょう。

★どんなごはんをあげればいいの?★

野性のシマリスは、木や草の種子を主として食べています。最近はリス専用の配合フードも売られていますが、もしなければ穀物種子が入っている小鳥用の配合飼料やハムスター用のペレットなどで代用できます。ただし、ヒマワリの種は脂肪分が多く、食べすぎると病気や肥満を引き起こす可能性があるため、量を考えてあげすぎないようにしましょう。
その他、主食以外のごはんとして野菜や果物、動物性タンパク質をバランスよく与えます。野菜や果物はよく洗いましょう。動物性タンパク質としてペット用の煮干しやチーズのほかに生きているミルワームやコオロギなどは「生きている虫が食べたい」という欲求を満たすことができます。抵抗があるようなら缶詰を利用してもいいでしょう。
また、リスは昼行性の動物のため夕方を過ぎると寝てしまうので、夕方にもう一度与える必要はありません。おやつを与える時には主食をしっかり食べたのを確認してから与えるといいでしょう。







リスは本来野生動物です。ペットとして飼われるために捕獲される数が減少すると、自然の生態系が変化してしまいます。また本来の生息地ではない場所で逃がしてしまったり、外国産のリスを帰化させてしまうことも、生態系に重大な問題を起こす可能性があります。そのため、リスを飼うということは自然の生態系に間接的にかかわっていることをしっかりと認識し、安易な気持ちで飼わずに最後まで責任を持った飼育をすることを心掛けましょう。

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リス 飼い方