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しつけ・行動・マナー

叱らないでしつける方法 〜オペラント条件付けってなに?〜【しつけ・行動・マナー 】

ペットを飼えば、飼い主さんのためにも必要最低限は必要となる「しつけ」。このしつけのでき具合が、この先その子と一緒に暮らす快適さにも大きく関係してきます。
今回は、しつけをする過程で必ずと言っていいほど利用する「オペラント条件付け」について、お話しましょう。



★オペラント条件付けってなに?★

しつけ方法を学ぶ時に一度は「オペラント条件付け」という言葉を耳にしたことがあるかもしれませんね。でも実際、「じゃあ、それってなに?」と聞くと、はっきり答えられない方も多いのではないでしょうか。オペラント条件付けとは簡単に言ってしまえば、「ご褒美でその気にさせる」ことを利用した、ほとんどの飼い主さんが経験しているであろうしつけの基本となる方法です。
ではなぜこのオペラント条件付けが、しつけの基本となっているほど多く取り入れられているのでしょうか? 次に、その理由についてお話しましょう。



★しつけ大好き?にさせる魔法の方法★

まず、基本的なことをお話ししましょう。私たち人間でも、自分が何かした時にそれを褒められるととてもうれしくなりますよね。とくに子どもの場合は、「こうしたらお母さんが褒めてくれた!」とか、「お手伝いをしたらおこづかいがもらえた!」などの経験をとおして、「同じことをすればまたうれしいことがおこる」と学習していきます。犬も頭のいい動物です。それと全く同じ原理で、「こうしたら…おやつがもらえたからまたやろう!」というように学習をしていきます。
しつけ方法の一つとして、私たちはこのオペラント条件付けを利用していますが、犬の気持ちになってみれば、しつけをしている時は「叱られない、むしろご褒美がもらえる」と、とてもうれしい時間になっていることでしょう。







★やる気を起こさせるのが大事★

人間もそうですが、自分のやりたいことや学びたいことは積極的に行動し吸収も早いものです。しかし、逆にやりたくないことや嫌いなことは後回しにしたり、何度やっても頭の中に入りませんよね。オペラント条件付けの最もいいところはその前者と同じで、「犬自身がやる気を持って積極的にしつけや訓練に取り込むことができる」ということです。「大好きなおやつが食べたい! じゃあどうすればいいんだろう?」と、なんとかおやつを手に入れる方法を考え、自ら行動に移していきます。それほど「ご褒美」は犬にとっては魅力的なアイテムなのでしょう。
この方法ならもし間違えたことをしても叱られることがないので犬も嫌がらず、そして飼い主さんにとっても叱ることがないため嫌な気持ちにならず、お互いが喜べるしつけ方法ですよね。



★繰り返すことが大事!★

しかし、一度成功したからといって、すぐにその行動を覚えるわけではありません。何回も繰り返し教えてあげることが必要で、完璧に覚えるまでにはそれなりの時間がかかります。そして次回までに時間をかけてしまうと忘れてしまう場合もあるので気をつけましょう。
根気よくこのオペラント条件付けを利用したしつけを繰り返していくことで、犬はある行動をするといつも良いことがおこると理解し、積極的に指示に従ったり飼い主さんにとって都合の良い行動を自発的にとってくれるようになります。


★こんなこともオペラント条件付け?★

今までお話したように、オペラント条件付けは「行動の結果としてうれしいことが起こったらその行動を繰り返す」というものでしたが、よく考えると「うれしいこと」とは2つのパターンがあることがお分かりでしょうか?
1つ目は今までお話している「ご褒美がもらえたとき」。そしてもう1つは「嫌いなものがなくなったとき」。これも言い換えればうれしいことですよね。
ここで後者についておもしろい例をあげましょう。「嫌いなごはんが出てきたので食べなかったら引っ込めてくれた」。日常生活でこのような行動をしている飼い主さんもいることでしょう。しかも「食べないから代わりにおやつをあげちゃったわ」なんて方もいるのではないでしょうか? それは「嫌いなごはんを食べなかったら遠ざかった=うれしいこと」とオペラント条件付けでしつけられたことに、さらに輪をかけて「食べなかったらおやつもくれた! 二度うれしい!」という、おいしいご褒美までついてしまった究極のしつけです。これを毎日続けていればこの“しつけ”は完璧になり、逆にドックフードをなかなか食べてもらえない理由も分かりますよね。




★肥満に注意! ご褒美を選ぼう★

オペラント条件付けを利用したしつけのご褒美として主に「おやつ」を取り上げてきましたが、ご褒美はおやつに限定するわけではありません。太ってしまった子におやつでのご褒美はできるだけ避けたいですよね。また、飼い主さんがペットにおやつをあげる習慣をつけたくない場合もあります。
「ご褒美=犬が喜ぶもの」であればなんでもいいのです。ご褒美はおやつ以外にも、褒めてあげる、遊んであげる、なでてあげるなど、たくさんの方法があります。むしろこれらの方がスキンシップを通じて飼い主さんとの信頼関係がより深くなるかもしれません。 犬がとても喜ぶご褒美を選んであげれば、それがオペラント条件付けをよりスムーズにさせることでしょう。







しつけがしっかりとできていれば、飼い主さんとの間にもより良い関係を築くことができます。このオペラント条件付けを利用したしつけの方法はとても単純で、犬はうれしくなることを繰り返しているだけであり、言い換えればとても素直な動物なのです。
この方法で、ほんの小さなことでもしつけをしてみてはいかがでしょうか? きっと楽しいしつけの時間となることでしょう。

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