獣医師セレクトアイテム専門ショップ ペットクリニックセクレトショップ
獣医師や看護師が贈る
ペットコラム

いつでも愛犬愛猫が元気にいてほしいからここからコラム「ペットライフ」をお届けします

病気と予防 全部の記事を読む
ペットライフ 全部の記事を読む
ペットクリニックHOME » ペットライフ » 一覧 » ペットも夢を見るの?【動物まめ知識】

動物まめ知識

ペットも夢を見るの?【動物まめ知識】

私たち人間は当たり前のように夢を見ます。では、ペットも人間と同じように夢を見るのでしょうか? 今回はタイトルにあるように「ペットも夢を見るの?」をはじめ、「もし見るならどんな夢?」「人間が見る夢となにか違うの?」など、疑問に思うところを含め、「ペットと夢」についてお話しましょう。


★ペットも夢を見るの?★

答えは「はい、見ます」と断言してもいいと思います。正確に言えば、犬や猫に聞いてみないとわからないので完璧な答えではありません。しかし最近では動物と夢に関する研究も進んでおり、「夢を見るが正解!」と言っていいほど納得するデータがたくさんあります。そして、おそらくペットを飼っている方ならば、ペットの日常の行動から「夢?うちの子は見ているだろうな」と思い当たることがあるでしょう。それほど世間では「ペットも夢を見る」という支持が高いのです。では夢はどのようにして見ることができるのでしょうか? 次に動物と夢のメカニズムについて、詳しくお話します。


★ノンレム睡眠とレム睡眠★

「夢」の話を詳しく説明するときには、必ずと言っていいほどこの言葉が出てきます。ここでもう一度、ノンレム睡眠とレム睡眠についておさらいしてみましょう。
寝ているときは、ノンレム睡眠(深い眠り)とレム睡眠(浅い眠り)が繰り返されていて、寝ている最中の脳波を調べることによって、その時どちらの状態かを知ることができます。この2種類の睡眠状態は発達した脊椎動物である鳥類と哺乳類でみることができます。犬や猫でも寝ている間はノンレム睡眠とレム睡眠が繰り返されているということです。
眠りが深いノンレム睡眠のとき、脳波はゆっくりとした波になります。そして呼吸はおだやかで規則正しく、脈拍は遅くなり、血圧と体温も低下します。大脳の活動も低下するので多少の物音では起きません。言い換えれば、大きな音がしてもゆすっても爆睡している時はノンレム睡眠、ということですね。
一方、眠りが浅いレム睡眠のときは、筋肉の緊張が緩み全身の力が抜けて体は深い眠りの状態であるにもかかわらず、脳は起きている時に近い状態で活発に働くため、目はきょろきょろと動き(レム睡眠の「レム(REM)」は)「Rapid Eye Movement=目が早く動く」の略です)、呼吸や脈拍の乱れも出てきます。そして、体は眠っているのに脳は活動しており、眼球や手足が動いたり、体の筋肉がピクピクと痙攣しているようにも動いている、このような状態であるレム睡眠のときに夢を見ていると考えられています。
ですから、「ノンレム睡眠とレム睡眠の両方を持つ犬や猫も、夢を見るでしょう」と言えるわけです。





★人間の夢と違うところはあるの?★

それでは次に、人間の見る夢とペットの見る夢はどこか違うところがあるのでしょうか?
まず、人間は夢を「見る」といいます。このことから人間の見る夢のほとんどが、視覚を主体とした夢だと思われます。ある調査では、人間が見る夢のうち96%が「見る」夢、続いて「聞く」夢が25%、「動く」夢が19%、「味わう」夢が2%、「触れる」夢が1%、そして「嗅ぐ」夢は残念ながら0%だったというデータがあります。人間に限らずサルなど霊長類では脳の半分以上を視覚情報だけのために使っていると言われるほど、視覚は霊長類においてとても重要な感覚器であることがわかります。
そう置き換えると嗅覚が発達している犬をはじめ、人間より嗅覚が優れている哺乳類が夢を見る時は「嗅ぐ」夢をたくさん見ているのかもしれませんね。




★寝るのは大切な時間★

犬や猫の睡眠時間はおおよそ12〜14時間、大型犬になると16〜18時間と、一日の半分以上にもなります。これだけを言うと、一日中ゴロゴロしているように見えますが、ペットにとって眠りはとても大切な時間です。
人間は寝不足が続くとイライラして怒りっぽくなりますが、これは寝不足によって精神的に不安定になってしまうからです。それと同じように、ペットも一生懸命学習をしてたくさん運動をした一日は、それだけ脳やエネルギーを使っているので十分な睡眠が必要となります。そしてそんな日は肉体的にも精神的にも健康を維持するために、ノンレム睡眠のような深い眠りの時間が長くなります。
しかし犬や猫の場合、基本的には眠りの8割はレム睡眠です。その間は足を動かしたり小さな声を出したりして夢を見ている可能性が高いのですが、レム睡眠中は眠りが浅いので、その行動に驚いて触ったり声をかけたりすると、すぐに起きてしまい大事な睡眠が十分取れません。ですから、ノンレム睡眠中でもレム睡眠中でも、ペットが眠っている時は無理に起こさずにそっとしておいてあげましょう。






夢は自分の中で見るものであって、他人の夢の中を見ることはできません。犬や猫も同じで、夢の中に出てくるのは、犬たちなのか飼い主さんなのか、またどんなことをしている夢なのか、私たちには決して分からない分野です。でもそれは彼らたちにしかわからない「秘密」です。飼い主さんは寝ている間のその動きから想像を膨らまして、やさしく見守ってあげてください。
さて、あなたのペットが今夜見る夢は、どんな夢でしょうか?

キーワード

ペット 睡眠 夢