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しつけ・行動・マナー

犬をだっこしてもいいの?【しつけ・行動・マナー 】

あなたのワンちゃんはだっこしてもらうのが好きですか? 何かというとすぐに「だっこ、だっこ」というワンちゃんがいるかと思えば、抱っこしようとして胴体を持っただけでも体をくねらせて逃げ回ったり、中には「うーっ!」と怒って噛みつこうとする子もいるようですね。ワンちゃんをだっこ、それはいいことなんでしょうか? それともあまりしてはいけないことなのでしょうか?


★だっこは必要なことです★

結論から先に言ってしまえば、だっこは悪いことではありません。理想はどのワンちゃんも、いつでもどこでもだっこを嫌がらないようにしておくべきです。それは、たとえ大型犬であってもだっこが必要になる機会というのがあるからです。たとえば、動物病院で診察台に持ち上げるとき。車に乗せるとき。足を痛めてしまって自力で歩けなくなってしまったときなど、だっこができなければどうしようもありません。また、向こうからリードを離れたよそのワンちゃんが走ってきたときに、とっさにだっこできれば犬同士の喧嘩を回避することも可能です。



★だっこが嫌いになる理由★

しかし、だっこを嫌がるワンちゃんというのは意外に多いようです。これは、だっこという4本足すべてを地面から離してしまう行為が、犬にとっては実は緊張を強いられる状況で、あまり気持ちのよいものではないからです。私たちだって、いきなり空中に浮いた状態にされたらビックリしてしまいますよね。そしてそれがおなかをぎゅっと締めつけられたり、手足が窮屈な状態ならなおさらです。皆さんは家に来たばかりの子犬を背後から近づいていきなりひょいっと抱き上げたりはしませんでしたか? 前足を持ってぶら下げたり、おなかの柔らかいところを持つような辛い姿勢で抱きつづけたりはしませんでしたか? また、抱っこをしたら必ず爪きりや耳掃除など嫌なことをしていませんでしたか?  
子犬の頃からだっこをされるたびに嫌な思いをしていたら、一生だっこを好きになることはないでしょう。逆にだっこは楽しいことと教えて、だっこが好きになるようにしてあげましょう。



★だっこをすすんでさせる子にしよう★

だっこを好きになってもらうには、まず犬のほうから「だっこしてほしいな」と来るのを待ってみましょう。人に触れて欲しくて近づいてきた子犬に「お膝にどうぞ」と言ってみましょう。そして進んで乗ってきてくれたらよくほめてたくさん触ってあげて、だっこをされると楽しいことがあるということを教えてあげるのです。おいでやお手のようなトレーニングと同じような感覚で「だっこ」というと膝に乗ってくるようにしつけられると一番いいですね。



★正しいだっこの仕方★

次に犬が嫌がらない、正しいだっことはどのようにすればいいのでしょうか。
まずは膝の上でだっこをしてみましょう。膝の上にお座りしている子のお尻と背中を手のひらでそっと支えながらなるべく体を密着させるようにして安定させるのがコツです。
そしてワンちゃんが落ち着いているようなら抱き上げてみましょう。利き手ではないほうの腕をワンちゃんの両脇の下に通して上半身を支えます。手のひらは背中を支えましょう。利き手はしっかりとお尻を支えて体を密着させたままそっと抱き上げます。決して腕だけを掴んだり、お腹を締めつけたり、不安定なまま抱き上げてはいけません。
もっと大きなワンちゃんを抱き上げる時には、片手を両腕の前に、もう片手を両後ろ足の膝の裏あたりに持ってきて、両腕で包み込んで抱えるようにするとよいでしょう。




★だっこは甘やかすことではない★

では、正しい抱っこができるようになったらどんどんだっこをしてもいいのでしょうか? だっこばかりしていたら甘やかされたわがままな犬なったりはしないのでしょうか?
犬に関して言えば、だっこをしたからといって犬をわがままにすることはありません。だっこをするという行為自体が人のほうが強いという意思表示になり、家族内での順位を確認することになるからです。
ただし、性格的に弱く臆病なワンちゃんの場合、ちょっとしたことですぐに飼い主さんに助けを求めてだっこをせがんでくる子にはなるかもしれません。だき癖をつけないためには、人から「もうおしまい」と区切りをつけ、それでもしつこくだっこをせがんできても無視をして立ち去るようにするといいでしょう。



★だっこが好ましくない状況とは★

このように、飼い主とワンちゃんの関係としてはだっこはどんどんして構いませんが、これが第三者の存在があると事情は少し異なってきます。だっこをすると、どうしても目線は上になりますよね。それがワンちゃんを、自分より目線が下になる子どもや同居している動物に対して強気にさせてしまうことがあります。ですから、小さな子どもがいるご家庭や多頭飼育しているおうちではだっこをする状況にくれぐれも気をつけましょう。


だっこは犬と人の絆を深めるだけでなくいざという時にも役に立つ、実は重要なトレーニングの一つです。子犬の時から基本的なしつけの中にこれからは是非「だっこ」というのも取り入れていくといいですね。

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抱っこ 犬 猫