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12月のColumn ★猫たちのトイレ事情★

ネコちゃんを飼われている方に質問です。あなたのネコちゃんは普段どんなところで用を足していますか? え、猫用のトイレでしょ? みんな同じじゃないの? と思われるかもしれません。しかし、調べてみると実にさまざまな猫のトイレがあることに気づかされます。売られているトイレの形状や猫砂だけでも何十種類もありますし、最近は猫砂を使わないトイレすら登場しています。今日は「突撃! 隣の猫トイレ」のお話です。


★なぜ、猫はトイレで用を足すのか★

猫の場合、トイレのしつけは簡単です。初めて猫を飼われた方で、どうやってしつけたらいいのかよく知らなくても、気がついたら自分でトイレに入って用を足していた、というくらい猫は自らすすんで一定の場所で用を足そうとします。それは元々の猫の習性に由来します。
野生の猫はネズミなどの小動物を捕らえて食料としていましたが、その猟の仕方は「待ち伏せ法」です。獲物が表れそうなところにじっと己の気配を消して待ち、パッと捕まえる方法ですが、そのときにもし自分のなわばり内のあちこちに自分の排泄物の匂いがあったら、獲物は近づいてきてくれません。ですから、普段はなるべく一定の箇所で用を足し、あちこちに自分の匂いを残さないようにしているのです。排泄物をその都度丁寧に埋めるのも、やはり同じ理由からだと思われます。オス猫が自分のなわばりを他の猫に示すために、わざと匂いをあちこちにつけるとき以外、猫は通常排泄物を埋められる場所があればそこで用を足そうとし、その習性を利用して私たちはペットとして飼うときに室内にトイレを作って使わせるようにしているのです。

★トイレあれこれ★

では、猫のトイレには通常何が使われているのか、ペットショップの「猫のトイレ用品コーナー」を見てみましょう。基本的に猫のトイレは「トイレ用の砂を入れる容器」と「トイレ用の砂」の2つの要素から成り立っています。
砂を入れる容器は基本的に猫が4本足とも入ることのできる大きさで、ある程度の深さがあるものです。汚れるものですから、水洗いしやすく、常に清潔が保てるプラスチック製のものがほとんどです。今まではシンプルな「四角いたらい」のようなものがほとんどでしたが、最近はプライベートを保つことができるのと同時に砂が外に飛び出さないようにするドーム状のカバーがついたものが増え、さらに指の間に挟まった猫砂を落としやすいように出入り口にすのこがついたものや、砂の下に消臭用のシーツを挟み込めるものなども見られるようになりました。
またさらに、猫が用を足すと電動で固まった猫砂だけを処分して、飼い主は定期的にまとまった排泄物を片付けるだけでいいという全自動型トイレなるものまで最近では売られるようになってきました。


★猫砂あれこれ★

次に猫トイレ用の砂(猫砂)を見てみましょう。排泄物を片付ける手間をなるべくなくそうと、ほとんどの猫砂はおしっこで濡れると固まり、匂いを消臭する機能がありますが、その他にも消臭力が強いもの、消臭だけでなくお花などの良い香りがついているもの、持ち運びが便利なように軽いもの、人のお手洗いに流すことができるもの、万が一猫が口にしてしまっても安全なもの、おしっこのpH(ペーハー:酸度)によって色が変わるもの、などさまざまな特徴をもったものが売られています。
また素材も紙製、ウッドチップ製、シリカゲル製、シリカ(鉱物)製、おからや米ぬか・茶葉などの食品廃棄物の再利用、園芸用の土や砂と同じ物などさまざまですし、粒の大きさも砂粒ほどのものからパチンコ玉より大きなものまでいろいろあります。
あまりにたくさんあって、どれを選べばよいのか迷ってしまうほどです。


★猫砂にはそれぞれこだわりが…★

猫砂の選択に迷った時には猫本人に聞くのが一番です。猫たちは微妙にトイレの砂に好き嫌いがあるようで、それはどうやら個人的な好みの問題のようです。
ある猫は排泄物をしっかりと埋めやすい粒の小さなサラサラした砂を好み、またある猫は足が潜らない粒の大きな砂でトイレをしたがる、といった具合です。外での生活が長かった猫は紙や木でできた猫砂よりも自然の砂で用を足したいと思っているかもしれません。もしも「うちの子、ギリギリまでトイレを我慢して、いつも用を足したあとは埋めるのも適当で飛び出してきちゃうのよね」という悩みを持たれていたら、それはもしかしたらトイレ砂を変えて欲しい、という猫からのメッセージかもしれません。


★猫砂トイレ以外で用を足す猫たち★

最近の進化した猫の中には、犬と同じようにペットシーツで用を足す子もでてきました。周りの床を引っ掻いて埋めるふりをすることでシーツを破かずに上手にできるようです。また、さらに進化した猫は人と同じトイレを使って用足しをします。便座のふちに上手に腰掛けてトイレをさせるには、ある程度の訓練が必要になるようですが、バランスをとって上手にする映像がときどきネット上にも流れています。ただし、終った後きちんとレバーを回して水を流す猫ちゃんはまだいないようですが。


いかがだったでしょうか? トイレと砂の組み合わせだけでも、同じご家庭は一つとしてないくらい猫のトイレはさまざまです。ですが、したいときに気持ちよく用を足すことができるというのも猫の健康、長生きのためにはとても重要なことです。おうちのネコちゃんは今のトイレに満足していますか?