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動物まめ知識

ペットの健康保険 【動物まめ知識】

人の場合、病院に行くと必ず「健康保険証」の提示を求められますよね。それは日本では全ての国民が何らかの健康保険に加入しているように法律で定められているからです。私たちは保険料を継続的に支払うかわりに、もしけがや病気になったときには医療費が保険で賄われるようなしくみがあり、いざというときにそなえています。
ではペットの場合はどうでしょうか。ペットには健康保険があるのでしょうか。



★ペットの医療費は高い?!★

ペットを飼われている方なら必ず一度は「ペットの医療費って高いのね」と思われるのではないでしょうか。確かに、体が小さいのに病院に支払う金額は自分が病気になったときと同じかそれ以上のことがほとんどです。しかし、それはペットが健康保険に入っていないため、保険の補填がないからそう感じるのではないでしょうか。
たとえば、人の場合国民健康保険に加入していて3割負担の方ならば、本来1万円かかった診察代もその場で病院に支払う額は3000円です。しかし、保険に入っていないペットの場合1万円かかった診察代は1万円のままです。
それに、最近の獣医療の進歩に伴い、使っている薬品や医療機器、検査に用いられる方法が人の医療と同じものを使用するようになり、人と同じような高度医療も行われるようになったため、ペットの医療費が高いとますます感じるようになってきているのかもしれません。


★ペットのための健康保険の出現★

ペットに高度な医療が求められるようになったのは、ペットが社会で認められ、家族の一員として扱われるようになったせいです。ペットを動物病院に連れて行くことが当たり前になり、さらに、いざというときには十分な医療を受けさせてあげたい、という飼い主さんが増え、それとともに獣医療も進歩してきました。しかし、高度な医療はそれだけ費用がかかります。獣医療費の負担を少しでも軽減させるために、ペットのための健康保険が1980年頃から出現してきました。
はじめの頃、ペットのための保険は集まった人たちがお金を出し合って、その中でもし医療費が必要になった人がいたら、そこから支払われるという共済制度を利用したものでした。しかし、いくつかそういった保険会社が設立されるうちに、思うように人が集まらなかったり、詐欺まがいの行為をする会社も出現してきました。そこで、2005年に金融庁は保険業法を改正し、保険業の免許を取得した損害保険会社か少額短期保険業の登録を行った会社のみがペット保険を取り扱うようになりました。
今になってペット保険会社はようやく安定した事業を行うようになり、飼い主さんにもその存在が少しずつ知られるようになってきました。今ではペットを購入する際、すでにペットが保険に加入しているケースや、動物病院からペット保険をすすめられるケースもあるようです。


★ペットの保険で保障されること★

現在ペットの保険を扱っている会社は9社ほどあり、今のところ、すべての保険会社で1年契約で医療を保障する形となっていますが、何が保障されるかは、その会社ごとに異なります。動物病院で行われる全ての治療が対象になる場合もあれば、入院手術のみが対照になる場合もあり、そのときの補填割合も半額だけ補填される場合から全額補填される場合までさまざまです。医療保険ですから、フィラリア予防薬やノミ・ダニ駆除剤、ワクチンといった予防に関する費用は一般的に保険対象外となります。また、医療費全額保障であっても、年間の限度額は設定されています。月々に支払う保険額が大きければ、いざというときの保障も大きくなるのは人と同じです。


★保険に入れるペット、入れないペット★

ペットの加入条件も保険会社によってさまざまです。犬と猫しか入れない会社もあれば、ウサギやフェレットといった小動物や鳥、爬虫類なども対象としている会社もあります。
また、ほとんどの場合、高齢のペットは入ることができず、その年齢は9歳から16歳まで各社さまざまです。10歳以上になっても入れるケースでも、健康状態による加入条件がついたり、保険料が高くなる場合もあるようです。


★保険金の支払い★

ペットの保険による医療費の支払いは、動物病院でお会計の際に直接割引をしてもらう場合と、診療明細を保険会社に送って費用を請求する場合の2通りがありますが、特にその場で支払いを割引いてもらうには、その動物病院が自分が加入した保険会社に対応している必要があります。ですから、もしペットの保険に入ろうと思ったら、まず自分が入りたい保険会社にかかりつけの動物病院が対応しているかどうかを確認しましょう。対応しているようなら、大抵の場合、動物病院に加入に必要な書類などがそろっていますので、それらを利用するとよいでしょう。


まだペットの保険は認知度が低く、その存在を知らない方もたくさんいらっしゃるようで、全体のペットの数からすれば加入されるご家庭はまだまだ少数です。しかし、これからペットに適切な医療を受けさせることがもっと当たり前になれば、いつの日か人と同じように全てのペットが健康保険証を持っているような世の中になるかもしれませんね。

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