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動物まめ知識

消化の仕組み 〜犬や猫の肉食ペットvsウサギの草食ペット 【動物まめ知識】

私たちは野菜や肉、魚などさまざまな食べ物を口にして栄養としています。それは私たちが雑食動物だからです。しかし、ペットはどうでしょうか? 猫はネズミなどの小動物を捕らえて食べる肉食動物ですね。犬は果物や野菜なども少しは食べますがやはりオオカミを起源とする肉食動物です。そしてウサギは肉類を全く食べない草食動物です。このような食べ物の違いによって分類される肉食動物と草食動物の体の仕組みの違いについて、今回は学んでいきましょう。

★口や歯の違い★

まず、肉食動物と草食動物の口の違いを見てみましょう。
犬や猫は獲物に鋭い牙を突き立ててとどめを刺し、その肉を食べるときに引きちぎれるように、全ての歯が尖っていて、奥歯まで大きく開くように出来ています。特に4本の犬歯はよく発達していて、上下にきっちりと噛み合うようにできています。食べ物を口の中でよく噛んで細かくすることはあまりできませんが、固い肉もナイフのように切り取ることができるのです。
それに対してウサギは前歯で植物を適当な大きさに噛み切ると奥歯でよくすりつぶすようにして物を食べるため、顔の大きさに対してとても小さなおちょぼ口をしています。一番大きくて目立つ上下の前歯は生涯伸び続けるかわりに、固い植物を食べる度に少しずつ磨り減るため、ややとがってはいますが、ものを噛みしめるようにはできていません。犬歯は存在せず、前歯より奥にある歯は臼歯(きゅうし)といってすべて臼のように食べ物が接する部分が平らになっています。これですりつぶすようにして食べ物を細かくして食べていくのです。


★消化管の違い★

草食動物も肉食動物も口から食道、胃、十二指腸、小腸、盲腸、大腸といった順番に食べ物が送られるのは同じですが、それぞれの占める割合が大きく異なります。肉食動物は食いだめができるように胃は比較的大きいのですが、腸管は短く、腸管の長さが人で体の長さの約5倍であるのに対して、猫で約4倍、犬で約4.5倍しかありません。ところがこれがウサギになると、腸管の長さは体の約10倍にもなります。この腸管の長さの違いは栄養の吸収時間と関係があり、栄養価の高い肉を食べる動物は吸収時間が速いため短くてもよく、植物の固い線維を消化しなければいけない草食動物は栄養を吸収するのに時間がかかるため腸管を長くして通過に時間をかけているのです。
草食動物の中には牛のように胃を大きく発達させて消化を行うタイプもありますが、ウサギは腸の中でも特に盲腸を大きく発達させてそこで消化を行います。その大きさは胃の10倍もあり、右下腹部の大部分を示すほどです。これは犬や猫の盲腸が痕跡程度にしか存在しないことと非常に対照的です。


★消化能力の違い★

動物が必要とする栄養素のうち最も重要なものは体を作る元となるたんぱく質であり、肉はまさにたん白質の塊です。ですから、犬や猫は胃でたん白質を消化酵素で分解する能力にたけています。逆に植物に多く含まれる炭水化物を分解する能力は低く、特に猫は炭水化物をほとんど消化できないとも言われています。私たちがごはんをよく噛んでいると甘味が出てくるのは唾液に含まれるアミラーゼという酵素がごはんのデンプンをブドウ糖に変化させるからですが、猫はこの唾液中のアミラーゼを全く持たず、犬もごく少量しかもっていないといわれています。
対して、ウサギはたん白質をほとんど有さない植物から体に必要な栄養を得ていますが、それは大きな盲腸の中に秘密があります。ウサギの盲腸の中では常にバクテリアによる発酵が行われています。この発酵によって植物のセルロースなどが分解され、その分解されたものを吸収することによってウサギは栄養を得ているのです。


★食べる量と間隔の違い★

肉と植物ではそれに含まれる栄養価が異なるため、肉食動物と草食動物では食べる量と間隔が異なります。肉はいわばたんぱく質の塊ですからエネルギー量も高く、肉食動物は一回満腹になるまで食べてしまえば数日間絶食しても大丈夫です。しかし、ウサギを代表とする草食動物は体の中に持つ発酵タンク内に常に新しい材料が入り、古くなったものを排泄するように腸の内容物が動きつづけていないとバクテリアが減少してしまい、正常な発酵ができなくなってしまいます。これは、お漬物のぬか床を毎日管理しないと悪くなってしまうのと同じことです。ですからウサギは体に対して非常に大量の草をずっと食べ続けていないといけないのです。


★糞の違い★

犬や猫は食べる量にもよりますが、一日に約1〜2回、まとめて糞をします。それに対して常に腸管が動きつづけているウサギは一日に何回も糞をします。そして夜中には盲腸便と呼ばれるやや柔らかい便を排泄し、それを食べる習性がありますが、これは正常な行為です。ウサギは盲腸内のバクテリアで作られたたん白質やビタミンを豊富に含んだこの便を再摂取することで、栄養を吸収しているのです。


犬や猫は私たち人と消化の仕組みはほぼ同じですが、ウサギを始めとする草食動物の消化の仕組みは大きく異なります。ウサギの場合、腸内バクテリアの健康がそのまま本人の健康につながっている、ということがご理解いただけたでしょうか?

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消化器 肉食 草食 うさぎ