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飼い方

ホームトリミングのススメ 【飼い方】

トリミングは基本的にその道のプロであるトリマーさんにお願いするのが、安全であり仕上がりもキレイにできますよね。しかし、ちょっとしたカットを飼い主さんがおうちでできるようになれば、いつもワンちゃんをキレイでさっぱりとした状態に保つことができます。お店に連れて行くまでの間、お家でちょっとしたトリミングにチャレンジしたい! という飼い主さんために、今回はホームトリミングについてお話したいと思います。


★ホームトリミングで必要な道具★

・ハサミ(シザー)
トリミングで使用するハサミは、普通の大きさのカットバサミ、カットバサミよりも小さいボブバサミ、スキバサミの三種類があります。
カットバサミは、主に体のラインを整える時に使用し、ボブバサミはヒゲのカットや足周りなどの細かい部分に使用します。スキバサミは、毛の量を減らすときや、カットバサミで整えたラインを自然な感じにぼかしたい時に使用します。

・クリッパー(バリカン)
全体の毛を短くするときや、毛玉が多い時などに使用します。
刃のミリ数は短い物から長い物までありますので、カットしたい長さや、使用用途によってバリカンを選んでみましょう。足の裏など細部にバリカンを使用する場合は、ミリ数が大きい物を選ぶとケガをさせやすいので、なるべく小さいミリ数を選んでください。その他にも、コード付きの物と、コードレスの物などがありますので、飼い主さんが使いやすいものを選ぶとよいでしょう。
また、バリカン作業中にワンちゃんにケガをさせてしまう事故は非常に多いです。ワンちゃんの皮膚は人間に比べて薄いので、バリカンをかけるときは皮膚をしっかり伸ばすし、刈りムラやケガがないように注意しましょう。

・シャンプー
皮膚に問題がない子であれば、市販のシャンプーを使用して問題ありませ。しかし、敏感肌や皮膚病に感染している子には、その皮膚の症状にあった専用のシャンプーを使用してあげないと皮膚の症状を悪化させてしまいます。皮膚が少しでも気になる場合は、かかりつけの獣医師の先生に相談し、症状に適したシャンプーを使用しましょう。フケが多い子や、皮膚がカサカサ・ベトベトしている子は特に注意するようにしてください。

・クシ・ブラシ
クシやブラシも用途によっていろいろな種類があります。
【ピンブラシ】
ゴムのクッションの上に鉄などのピンを植え込んだブラシをピンブラシといい、主に長毛種のブラッシングに使用します。ゴム製のピンブラシをラバーブラシといい、これは剛毛犬種や短毛犬種の死毛の除去に適していてマッサージ効果に優れています。
【スリッカー】
金属製の台にゴムのクッションを張り、その上に細い「く」の字に曲がったピンを植え込んだブラシをスリッカーと言います。トリミングサロンではよく使用されるブラシで、毛のもつれや毛玉とり、死毛の除去に使用されています。
【コーム】
金属製のクシをコームといいます。もつれがないか確認するときやカットをするために毛を立たせるために使用します。


★トリミングを行う際に適した場所★

トリミングするためには、作業する台(トリミングテーブル)が必要になります。専用の台が市販されていますが、購入しなくてもおうちにあるテーブルなども活用できます。
おうちのテーブルなどを使用する場合、注意すべき点は台の大きさです。トリミングを行うワンちゃんの大きさに適したものを選ばなければなりません。小さすぎるとワンちゃんが台から飛び落ちる危険性があり、逆に大きすぎるとワンちゃんが台の上を動き回ってしまいます。また、作業する飼い主さんの腰に負担がかからないよう、身長に適した高さのある物を使用してください。
また、トリミングを行うと、どうしても毛が飛散してしまい、作業後の掃除が手間になってしまいます。カットした毛が飛び散らないように工夫したり、床に新聞紙を敷くなどしておくと後片付けがスムーズになります。


★トリミングの手順★

・ブラッシング・毛玉取り
もつれや毛がほぐれていない状態で無理やりトリミングを行おうとすると、よりひどいもつれになってしまい、トリミングどころではなくなってしまいます。ひどいもつれになってしまうと、もつれを取るのに時間がかかってしまう上にワンちゃんの皮膚にも負担がかかります。ブラッシングしても取れないようなひどいもつれになってしまうと、バリカンで刈ってしまわなければならず、飼い主さんが予定していた通りのカットが出来なくなってしまうこともあります。
うちの子毛がもつれやすいな、と思ったら、トリミングの有無に関係なく日ごろからブラッシングを心がけましょう。

・シャンプー
ブラッシングがスムーズにできるようになったら次はシャンプーです。シャンプーやリンスは前述したようにその子に適した物を使用してあげてください。シャンプー時の注意点として、シャンプーをすすぎ終わった後は毛がヌルヌルしていないかチェックしてください。洗い残しがあると皮膚病の原因になってしまいます。
また、カットする場合は、先にシャンプーを済ませておくことをお勧めします。ドライヤーで毛を乾かすと毛がしっかり伸びてしまい、シャンプーをする前のラインとしたあとのラインでは若干の違いが出てしまいます。シャンプー前のカットは、キレイにカットするのではなく、ドライヤー作業を容易にするための粗切り程度にしましょう。

・ドライヤー
人間と同様に自然乾燥やタオルで水分を拭き取る位で良いと思っている飼い主さんがよくいらっしゃいますが、これは大きな間違いです。ワンちゃんの毛をぬらした状態で放っておくと、毛の中が蒸れてしまい皮膚病の原因になったり、もつれの原因になってしまいます。また、カット犬種のプードルなどは、犬種の特徴として毛がすぐ縮れてしまいますので、キレイにカットすることができません。
シャンプー終えたらすぐに、ドライヤーとブラシを使用して、しっかり毛を伸ばすように乾かしてください。

・カット
ワンちゃんの種類によっていろいろなカットスタイルがあります。犬種の特徴を重視したスタンダードなものからテディベアカットやサマーカットなどペットクリップと呼ばれるものまで様々です。最近では、ワンちゃん用のカット集もたくさん販売されており、カットの方法まで丁寧に説明してくれているものもありますので、これを参考に飼い主さんの好みに合わせたカットをすることが可能です。必ずしもスタンダードなカットにしなければならないということはありませんので、飼っているワンちゃんにあったスタイルを選んであげてください。


★安全にトリミングをするための保定法★

トリミングをするのに重要になるのが保定です。カット中にワンちゃんが動いてしまうと、思った以上に毛を切りすぎたり、刃先が皮膚にあたってケガをさせてしまうため、しっかりと保定をしなければなりません。しかし、動かないようにしなければならないといって、あまり力を入れて抑えてしまうと逆に嫌がってしまいます。
一人ではどうしても抑えきれない場合は、家族や友達に協力してもらいながらトリミングしましょう。どうしてもワンちゃんが嫌がる場合は、ケガの原因にもつながりますので
無理にトリミングを行うのはやめましょう。


★安全な毛玉の取り方★

若干の毛玉であれば、スリッカーやコームでブラッシングすれば簡単に取ることができますが、フェルト状のようになっているような頑固な毛玉はとてもやっかいです。時間をかければほぐすこともできますが、毛玉取りの作業に何時間もかかってしまい、ワンちゃんの皮膚にも良くありません。ワンちゃんの負担を考えた場合、毛が短くなってしまいますが、この場合はバリカンを使用する事をお勧めします。
その際は、バリカンでケガをさせないように、ワンちゃんの骨格をよく理解したうえで皮膚をしっかり伸ばしすように心がけてください。毛玉取りの作業はかなりの手間になりますので、できることならこまめにブラッシングするようにして毛玉がない状態を維持するようにしてください。


★部分的なカット★

・足回り・足裏の毛のカット
足の裏の毛や、足回りの毛が長いと、どうしても滑りやすくなるので、関節を悪くする原因になります。ですので、足裏の毛が肉球にかぶらないようにこまめにカットしましょう。

・お尻周りのカット
ワンちゃんがお座りをする場合、どうしてもお知りが地面についてしまうので、他のところの毛より汚れやすくなってしまいます。また、ウンチがつきやすい部分でもありますので、特に肛門周りの毛は見た目がおかしくならない程度で短くカットしてあげてください。

・目に入りそうな毛のカット
シーズーなどマズルの毛が目に向かって生えてくる子は、毛が伸びてくるとどうしても目に入ってしまい、角膜炎などになってしまいます。カットのスタイルによっては、毛を残しておいた方が可愛らしい場合もあるかもしれませんが、角膜炎防止のためになるべくならこまめにカットする事をお勧めします。


以上の内容でホームトリミングを行えば、ある程度のトリミングは飼い主さんでもできると思います。ただ、ワンちゃんは人と違って体をキレイにするという概念がありませんので、トリミング中に暴れたり、お利口さんにしてくれないかもしれません。無理をしてケガをさせてはいけませんので、その時はトリマーさんにお願いしましょう。
無理をせず、飼い主さんとワンちゃんがコミュニケーションをとりながら、楽しくホームトリミングができるといいですね。

キーワード

トリミング カット 毛玉取り