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飼い方

もしもワンコに噛まれたら・・・? 【飼い方】

ワンちゃんはどんなに小さな愛玩犬でも、本来は肉食獣ですから鋭くとがった歯を持っています。きちんとしつけが出来ていなければ、ちょっとした拍子に飼い主さんばかりでなく他の人や他のワンちゃんに噛み付いて傷をつけることもあります。もし、自分や愛犬がよそのワンちゃんに噛まれたらどのような処置を取ればいいのでしょうか? また、おうちのワンちゃんが人を噛んだりしないようにするにはどうしたら良いのでしょうか。


★ワンちゃんが人を噛むのは★

子犬の時、どんなワンちゃんでもいろいろなものをかじろうとしたり、人に対して甘噛みをしてきます。そのときに「人を噛むのはいけないこと」ときちんと教えておかないと大きくなっても噛むことで人とコミュニケーションをとるようになってしまいます。また、攻撃性や支配欲の強いワンちゃんは周囲に対して噛むことで自分の力を誇示しようとします。逆に噛むことで弱い自分を守ろうとするワンちゃんもいます。
このようにワンちゃんはさまざまな理由で人を噛むことがあります。一番の予防は「知らないワンちゃんには近づかない」ことですが、ノーリードのワンちゃんのほうから近づいてきてしまうケースもありますよね。


★ワンちゃんに噛まれたときの傷の処置★

もし、あなたがよそのワンちゃんに噛まれたら真っ先に傷の手当てを行いましょう。大きな血管を傷つけたり、何箇所も噛まれて出血が多い場合は清潔な布で圧迫止血を行いながら一刻も早く病院に行かなければいけません。出血がひどくない場合は、まず噛まれた部位を流水でよく洗いましょう。汚れを十分に洗い流したらさらに消毒液を傷口に流し込むようにして洗い流し、そしてきれいなガーゼなどでやや強めに圧迫を加えながら止血を行い、そのまま病院に行きましょう。噛み傷は表から見える傷が小さくても非常に深い場合があるので、どのような場合でも診察は必ず受けるようにしましょう。


★噛んだワンちゃんの飼い主さんに対して★

ワンちゃんが人を噛んだ場合、噛まれた人も噛んだワンちゃんの飼い主さんも、保健所もしくは市役所の担当課(動物愛度センター)に届け出る義務があります。まずは飼い主さんに連絡先を聞いておきましょう。
そして、もし飼い主さんの飼育管理に問題があって、結果としてあなたがワンちゃんに噛まれたのだとしたら、あなたはワンちゃんの飼い主さんに損害賠償の請求を行うことができます。賠償請求なんて面倒だな、と思われるかもしれませんが、ワンちゃんの飼い主はいかなるときもその動物の種類、性質に応じた注意を払う義務があります。間違った飼いかたをしている人に対して二度と同じような事故をおこさせないためにも、ペナルティとして治療費、通院交通費、慰謝料などをきちんと請求したほうがよい場合もあるのです。


★犬に噛まれて感染する病気といえば狂犬病ですが・・・ ★

ワンちゃんに噛まれたとき、まず皆さんが問題にするのは「狂犬病」だと思います。確かに人を噛んだワンちゃんは狂犬病ワクチンの接種歴を調べられ、狂犬病にかかっていないかどうか動物病院で検査が行われます。しかしもう何十年も日本国内で犬に噛まれて狂犬病を発症した人はいません。もちろんいつ海外から入ってきてもおかしくない病気ですから用心するに越したことはありませんが、犬に噛まれたからといってすぐに狂犬病になってしまうのではないか、と必要以上に心配することはありません。
ワンちゃんに噛まれて問題となるのは、どちらかというと口内細菌による傷口の化膿と破傷風です。傷口の消毒はくれぐれもきちんと行っておきましょう。

もし、あなたのワンちゃんがよそのワンちゃんに噛まれたら
公園やドッグランでワンちゃん同士が喧嘩をして噛まれるという事故は人がワンちゃんに噛まれるよりも頻繁に起こる事故だと思います。もし、ワンちゃんが噛まれてしまったら人の場合と同様、すぐに傷の止血を行いながら動物病院に連れて行きましょう。動物の場合、皮膚が毛で覆われているため、出血部位が分かりづらい場合もありますが、毛を少し刈るなどしてしっかりと傷口を確認して、その上をおさえるようにしましょう。


★あなたのワンちゃんが加害者にならないために★

前述のとおり、ワンちゃんの飼い主さんはワンちゃんが人に迷惑をかけないように正しく飼育する責任があります。ですから、ワンちゃんを加害者にしないためには日頃からしつけをきちんとして、人を噛んだり人に飛びかかったりしないようにしておきましょう。子犬の頃から甘噛みでも人に歯を立ててはいけないと教え、待て、いけないなどの基本的なコマンドはどんな時でも聞けるように徹底しておくことが大切です。そして、お出かけの時には必ずリードをつける、家や庭から勝手に外に飛び出さないように常に気をつける、ワンちゃん同士の相性を確かめてからドッグランに入る、などの配慮を忘れないようにしましょう。


たとえ飼い主さんが放し飼いなど正しく飼っていなかったせいだとしても、一度でも人を噛んでしまえば、凶暴な犬というレッテルを貼られてしまいます。そしてそれが重なると社会生活に不適応として処分されてしまうケースもあります。ワンちゃんを飼う方はそういった不幸なワンちゃんを作らないように心して日頃の飼育管理に気をつけましょう。

キーワード

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