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しつけ・行動・マナー

マーキングを止めさせよう 【しつけ・行動・マナー】

おうちにいるときには比較的ちゃんとペットシーツの上だけでトイレをするのに、外に行くといろいろな所でちょっとずつおしっこをしてしまう、そんなワンちゃんはいないでしょうか。この、おしっこを少量ずつ目立つところにかけて回る行為のことは「マーキング」と呼ばれ、生理的な排泄とは少し意味が違います。お散歩の時にこれをするのは当たり前だと思われている方も多いかもしれません。しかし、排泄物を公共物や人の家の前などあちこちにしてしまう行為はマナー上あまり好ましいものではありません。マーキングを止めさせるにはいったいどうすればよいのでしょうか。


★マーキングをするワンちゃん

生後すぐにトイレを覚えて、ちゃんとできるようになったのに外にお散歩に行くようになったらとたんにあちこちで足を上げておしっこをするようになってしまった。また、家の中でもお客様が来たらとたんに部屋の隅や家具の何箇所にもおしっこをかけるようになってしまった。このような行為がマーキングです。マーキングはオスのワンちゃんに特有の行為と思われており、確かにオスの子によく見られますが、実はメスのワンちゃんにも見られることがあります。性別というよりも性格によってするようで、活発で勝気なタイプのワンちゃんが大人になると見られるようになることが多いようです。


★どうしてマーキングをするの?★

もともと、ワンちゃんは人に飼われる以前に群れでくらしていたとき、自分達のなわばりを主張する目的であちこちにおしっこの匂いを残していました。特に片足を上げて高い位置からおしっこをする行為は「自分はこんなに大きいんだぞ! 」ということをアピールしたもので、群れのナンバーワンにしか許されていない行為でした。すなわち、マーキングをするワンちゃんは自分が群れ(家族)のナンバーワンで、自分が匂いをつけてなわばりを守らないと!と思っているのです。


★マーキングは衛生面からもNG!★

しかし、人間社会で暮らしていく上でどこにでもおしっこをしてしまう行為には非常に問題があります。誰でも、自分の家の周囲でおしっこをされたらとても不快になりますし、おしっこを介してワンちゃんからワンちゃんへ感染する病気もいくつもあるからです。たまたま一頭が誰かの敷地内でマーキングすることによって、そのにおいが次の一頭を刺激してさらにマーキングを重ね、さらに次の一頭が・・・といった具合にそこがその地域の「匂いつけ場」になってしまうことだってありうることです。都会で暮らすワンちゃんにとってお散歩は「トイレタイム」ではなく、運動や知的好奇心を満たすための「エンジョイタイム」であることをまず飼い主さんが理解をしておかなければいけません。


★トイレのしつけを見直そう★

では、どのようにマーキングを止めさせればよいのでしょうか?
まず、今までのトイレのしつけを根本から見直してみましょう。普段から家の中の決まった場所だけでトイレをするようにしていますか? 家の中でもあちこちでおしっこをしてしまったり、トイレに行きたくなるたびにワンちゃんが散歩を強要するようであれば、まず家の中の特定の場所だけでトイレをする癖をつけさせましょう。大切なことは絶対に失敗しても怒ったり叩いたりせず、正しく出来た時によく褒めてあげるようにしましょう。


★リーダーとしての威厳を示そう★

マーキングを止めさせるのに大切なことは、あなたがワンちゃんのリーダーとして常に尊敬されているかどうかです。マーキングをするワンちゃんは飼い主さんのことを自分のリーダーだとは感じていません。逆に自分が家族のリーダーとしてなわばりを守っていかないと、と思う心がマーキングをさせているのです。たとえば、お散歩の時ワンちゃんが行きたい方向に引っ張られてはいないですか? 欲しがるままにごはんやおやつをあげてはいませんか? 「人間は自分の言うことをよくきく」=「人間よりも自分のほうが偉い」=「自分がこの群れのリーダーだ」=「リーダーとして縄張りを守らないと」と思っているうちはマーキングをやめさせることはできません。人が威厳を持ち「なわばりはちゃんと守ってあげるから、マーキングなんてする必要はないよ」と態度で示してあげることが大切なのです。


★去勢手術も手段の一つです★

群れのリーダーになろうとする行動は男性ホルモンの影響を受けることが知られています。ですから、去勢手術をすることもマーキングを止めさせる方法の一つといえます。しかし、それは100%ではなく、オスとして数年過ごしたあとに去勢を行っても効果がなく、生後6ヶ月から12ヶ月までに行わないといけないという説もあります。
去勢手術をすることによってマーキングが改善させやすくなる、と認識し、やはりしつけは引き続き行うようにしましょう。


最近はマーキングを防止するための小さなペット用オムツ、マナーバンドと呼ばれるグッズもあり、まだしつけをしている途中の段階ではそういったものを利用してもよいでしょう。しかし、それはあくまで対症療法でしかありません。ワンちゃんが人間社会で受け入れられるためには、やはりきちんと飼い主さんがしつけを行ってマーキングをさせないように教えていきましょう。そしてご近所の誰からも愛されるワンちゃんとして育ててあげましょう。

キーワード

マーキング 犬 オシッコ