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Column

10月のColumn ★ペットの治療費Q&A★

ペットを動物病院で治療をしてもらうと「どうしてこんなに高いんだろう」と思うことがありませんか? それに、人に話を聞くと同じような病気の治療費の値段が動物病院によってまちまちだったりすることに疑問を感じたことはありませんか?
今回はペットの治療費について、ずばり、Q&Aでお答えします。



Q、ペットに健康保険はないのですか?

A、ペットには人の国民健康保険に相当する、誰もが入らなければいけない法で定められた保険制度というものはありません。ですから多くの場合、ペットの治療費は飼い主さんが全額負担として支払わなければならず、人の病院に比べて動物病院は治療費が高いと思われるのはそこに理由があります。
しかし、最近は飼い主さんが任意で加入する保険団体がいくつかでき、そこに加入することによって保険が適応されるようになってきました。各団体によって月々の掛け金や補償額、入ることのできるペットの基準や保険適応される疾患、保険金の支払方法などは異なるため、治療費の負担が軽減する感覚は人によって異なるかもしれませんが、ペットの医療制度も少しづつ人に近づいてはきています。


Q、同じ治療でも動物病院によって値段が違うみたいなのですが?

A、人の場合、保険適応内の診療はどこに行っても値段は同じです。そのように法律で決められているからです。しかし、動物病院の場合、その治療費は公正取引委員会によって逆に基準を定めることが禁止されているため、どこも自由診療です。ですから、各動物病院によってたとえ同じ薬でも値段が異なる場合があります。
しかし、同じ病気になって同じように治療をしているように見えても、違う薬剤を使用していたり、特殊なテクニックを駆使したり、実は同じ治療ではない可能性も大いにあることに注意しましょう。


Q、同じ治療、例えば同じ避妊手術でも内容が違うということがあるのですか?

A、避妊手術を例に取ってみても、手術前の検査の内容(聴診のみか、血液検査を行うか、血液検査項目をいくつ行うか)、麻酔方法(注射麻酔なのか、吸入麻酔なのか、どの麻酔薬を使うのか、)、手術器具(普通のメスなのか、レーザーメスを使うのか、内視鏡を使うのか)、スタッフ(獣医師一人で行うのか、数人で行うのか)、使用薬品(どの消毒薬・抗生物質を使うのか、術後の痛み止めを使うのか)などその内容は各動物病院によって全く異なり、そのためトータルの手術費も動物病院によって違ってきます。内容は動物病院ごとにそれぞれのポリシーを持って決めていることなので、一概にどの方法が良いということはなく、飼い主さんがその内容を理解し、納得してお任せすることがとても大切です。


Q、診療料金が高いほど良い治療を行っているということですか?

A、前述のとおり、動物病院は自由診療で各動物病院がそれぞれ独自に値段設定をしているため、中には適正な値段設定をしていない病院も残念ながらあるかもしれません。ですから、高い=良い治療と言い切ることはできません。しかし、通常は診察料金が高いということはそれだけ充実した設備やスタッフを備えているとか、最新の治療法を行っているということを示しています。大切なことは金額にあった治療内容であるかどうかということを飼い主さん一人一人がちゃんと見極めるということです。


Q、動物の種類によって値段が変わることはあるのですか?

A、ペットはワンちゃんだけを見ても体重が1キロに満たないチワワから50キロもあるセントバーナードまで体格に差があります。体重の違いは当然使用する薬品の量の違いにもなりますし、入院するスペースやX線の照射量なども異なってきます。ですから動物の大きさによって当然治療費は異なってきます。また、たとえ同じ大きさのネコちゃんでも大人しく治療をさせる子と数人がかりで押えて鎮静剤を使用しないと触れない子では治療の方法が変わるため、治療費が同じように変わってくることがあります。

Q、少しでも治療費を安くする方法って何かないですか?

A、治療費の負担を軽減させる最もよい方法は「ペットを病気にさせない」のが一番です。あたりまえのように思われるかもしれませんが、毎年のワクチンやノミダニ・フィラリアの予防をきちんと行うことが、ペットが健康で治療費を使わないで済む最も大切な方法です。病院に行くと高くつくからと自己流で治そうとしたり、人の常備薬を勝手に使うとかえって症状が悪化して結果として余計に治療費がかかってしまうこともあるため、絶対にしてはいけません。
治療費ではありませんが、各地方行政が行っている「避妊去勢手術助成金制度」などを上手に利用するのもペットにかかるお金の負担を軽くする一つの方法だと思います。


ペットの治療費が高いと感じるのは健康保険がまだまだ行き渡っていないことも一つの理由ですが、自分が治療されているわけではないので、何をされたのかがよく分からないために高く感じてしまう、ということもあると思います。動物病院に行ったら必ず獣医師と治療法について納得のいくまできちんと話をしておきましょう。そして領収証をもらったら、その内容について確認をしておきましょう。疑問に思ったら、なんでもその場できちんと聞いて納得することが大切です。