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動物まめ知識

シャム猫について【動物まめ知識】

スレンダーな体に大きくアーモンド形に見開いた青い目、シャム猫はまさに「異国」を連想させるネコちゃんですよね。今のようにさまざまな品種のペットが飼われるようになる以前は血統書のあるネコちゃん=シャム猫というイメージすらあったほどです。このシャム猫が再び現在日本で人気が上昇してきています。シャム猫の人気の秘密について、調べてみましょう。


☆シャム猫の歴史☆
シャム猫はシャム王朝、すなわち現在のタイ王国が原産です。シャムは「Siam」と表記し、英語では「サイアム」と読むため、日本以外でシャム猫のことは「サイアミーズ」と呼ばれています。
その歴史は古く、14世紀の書物にはすでにシャム猫と思われる動物の記述がありますが、明確なところでは200年ほど前から王宮や寺院のみで飼育されていたことがわかっています。現在でもタイでは猫は神様として多くの人にあがめられていますが、当時のシャム猫は特に神聖な存在として高貴な家系でしか飼育することが許されていませんでした。
その後1884年、イギリス総領事館に勤めていたゴールド氏へシャム王朝からの贈り物として贈られ、それがイギリスに連れて帰られることとなり、その特徴的な毛色は多くの猫ファンを引きつけ、ショーキャットとして何回も優勝をしました。そして世界中に広くその名前が知られることとなったのです。
日本に初めてシャム猫がやってきたのは明治後期の頃だといわれます。イギリス大使夫人が飼っていたこと、上野動物園で飼育されていたことなどが記録に残っています。そして終戦後、アメリカの進駐軍を通して「高価な血統書付きの海外原産のネコちゃん」として日本に広まっていったのです。


☆シャム猫の特徴☆
シャム猫は手足、胴体、しっぽなど、どこをとってもとても細くて長く、日本在来のネコちゃんに比べてとても華奢なイメージを与えます。しかし、だっこしてみると見た目よりもずっしりと重く、その中身はとても硬い筋肉質であることが分かります。現にとても活動的で人と遊ぶことも大好きで、猫の中で最も運動量を必要とする品種といわれています。被毛はトップコートのみのシングルコートでピッタリと皮膚に張り付くように生えていてとてもつややかですが、保温性はないため寒がりの子が多く、室温の管理には細心の注意が必要です。
アメリカから日本に入ってきたばかりの頃のシャム猫はトラッドスタイルと呼ばれ、丸顔で性格もややきつく、大きな声でよく鳴くのが特徴でした。しかし、最近再び流行り始めたシャム猫はモダンスタイルといわれ、以前とは見た目も性格も少し異なります。全体的に細くなり顔もあごが小さく逆三角形をしており、薄い耳は左右に離れて非常に大きくみえます。性格は以前よりもややおっとりとして必要以上に大きな声で鳴きつづけるようなことはなくなってきたようです。


☆シャム猫の毛色を決定する遺伝子☆
シャム猫といえば、体はクリーム色なのに手足や顔、耳、しっぽだけが茶色の、あの特徴的な毛色を思い浮かべるのではないでしょうか。あのような毛色のことは「ポイントカラー」といい、ポイント(濃い部分)の色によって、シールポイント(黒に近いこげ茶)、チョコレートポイント(ミルクチョコレート色)、ライラックポイント(薄いグレー)、ブルーポイント(青みがかった深いグレー)に分けられます。
ポイントが発現するためには「サイアミーズ遺伝子」と呼ばれる因子がお母さんとお父さんの両方から受け継ぐことが必要で、この遺伝子が揃うと色素の発現が抑えられ体の色が白くなるのです。しかし、この働きは温度が低いところでは抑制され、その結果体温の低い体の末端の部分(四肢の先端、耳、しっぽ、顔)は色があらわれ、そうでない部分は白っぽいままという仕組みなのです。ですから、温かいお母さんのお腹の中から出てきたばかりのシャム猫の子猫はどれも皆真っ白で、成長するにつれてポイントカラーがあらわれてきます。また、年を取るにつれて全体的に色が濃くなる傾向があります。
まれにポイントの中にシマ模様や別の色の斑が入ることもありますが、アメリカで歴史のある愛猫団体CFAではこれらの模様の入ったシャム猫はカラーポイントショートヘアという別の品種として区別しています。


☆ワンちゃんみたいな性格?!☆
シャム猫はとても好奇心旺盛で甘えん坊です。知らない人に対しても一旦距離をおいて遠くからしばらく観察をして、大丈夫そうだと確認すると大胆に近づいてきて自分をアピールするような性格の子が多いようです。おうちの人にはべったりで、どこに行くにもついて歩き、話しかけるように鳴いてきます。なかにはワンちゃんのようにリードをつけてお散歩をすることが出来る子もいるようです。一人で遊ぶよりも人におもちゃを投げてもらったり、猫じゃらしで遊んでもらうことが大好きで、大きな声でゴロゴロ鳴きながら足元にじゃれたり、くねくねと床を転がって遊びを誘うため、人によっては他のネコちゃんよりもしつこい性格と思われるかもしれません。


そもそもペットに「はやりすたり」があるのは変なことですが、シャム猫は確かに一度なくなりかけた人気が再び復活しようとしています。ペットを飼う時にはそれぞれが持つ基本的な性格についてよく理解した上で、どのような品種を選ぶのかを決めるようにしましょう。



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