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6月のColumn ★うれション予防★

おうちの人が帰ってきたとき、一人ぼっちで寂しかった子犬がしっぽをちぎらんばかりに振って駆け寄ってくる姿は本当に可愛いものですよね。小さな体を精一杯伸ばして立ち上がって抱っこをせがんでくる姿につい、手を伸ばして抱き上げると、何だか臭い、何だか湿っているあっ! おしっこしてる! 
これが“うれション”です。うれションは犬としての本能の一つですが、人との生活ではあまりしてほしくない行為です。
ワンコのうれションの対処法について、今回はお話をしていきましょう。



★どんな時にうれションをしちゃう? うれションとそうでないおもらしの違い★

うれションは、主に子犬が嬉しくて興奮してしまったときに出てしまうおしっこです。おうちの人が帰ってきた時や大好きなお客様が来た時に飛びつきながら、抱き上げてもらった時、なでてもらったり可愛がってもらった時、遊びすぎて興奮した時、などにおもらしをしてしまいます。おしっこが溜まっていなくても、少量だけちょびっと出てしまうのが特徴です。
もしも、病気でおもらしをしている時には、感情と関係なく、極端な場合では寝ているときでも少しずつおしっこが漏れて、お尻周りは常に濡れています。これは“尿失禁”と呼ばれます。


★どうしてしちゃうの?★

犬はもともと群れで生活をしていますが、その群れの中では、むやみに争いを起こさないようにするために上下関係を明らかにする事はとても大切な事です。他の犬の前でおしっこを漏らす、という行為は自分の順位が下であるということをアピールしています。すなわち、相対する人や犬に対して畏怖の念を抱いている時には、おしっこを漏らすことで服従するから、いじめないでよ、と言っているのです。子犬の頃はみんなが目上ですから、どんなワンちゃんにも見られますが、たいてい大人になるとしなくなってきます。ペットのワンちゃんで問題となるのは大人になっても残ってしまう子のケースです。


★どういう子がしやすいの?★

子犬のうちはどの子もする行為ですが、興奮しやすい子、精神的に弱い子、飼い主さんに依存する子、などは大きくなってもうれションをしがちです。いつまでたっても心が大人になれなくて、いつでもびくびくしている子に多いようです。
また男の子よりも女の子に多くみられます。

★やめさせるには★

多くの場合、大人になると自然に治ってきますが、もしいくつになっても治らないようであればなるべく早いうちから次のことを試してみましょう。

<興奮させない>
うれションをやめさせる、最も大切な事は、興奮を静めるということです。たとえば、おうちに帰ってきてもすぐにワンちゃんの元へは行かないで、どんなに鳴いたり尻尾を振っていてもしばらくは知らん顔をしています。そして、静かになったところを見計らってさりげなく近づいて、ただいまと言って、トイレに誘導しておしっこをさせるようにします。
また、日頃からクレートトレーニングを行い、クレートの中は落ち着ける場所であることを教え、お客様が来るようなときにはその中で待機させる、といった訓練を行うのもよい方法です。

<おしっこをする体勢にしない>
常日頃から待て、おすわり、ふせを教え、どんな状況下でも出来るようにしておきます。そして、うれションをしそうな状況になったら、すばやくこれら一連の動作をさせます。ワンちゃんはふせの状態ではおしっこをすることができません。またコマンドを聞く、という行為が興奮したワンちゃんを冷静にさせる効果があります。

<おもらしをしてもいいことがない、と教える>
たとえば、抱き上げるとうれションをしてしまう子の場合、おしっこをしたらすぐに手を離してワンちゃんを地面に降ろしてしまいます。また、おもらしをしたらすぐにワンちゃんの目の見えないところで大きな音のするもの(缶のなかに小銭を入れたもの、など)を床に落としてびっくりさせます。おもらしをすると、よくないことがおこるということ何度か繰り返す事によって、うれションが治まってきます。


うれションを治す時に絶対にしてはいけないことは怒ることです。うれションはもともと本能的な行為ですし、飼い主さんに対する服従から発したものですから、怒ってしまったらますます悪化してしまいます。大きな声で、あーあ、またやっちゃったなどと非難することもよくありません。ワンちゃんをびくびくさせるだけです。もしおしっこで床や服が汚されてしまっても、黙って片付けて臭いはしっかりと取るようにしましょう。
それよりも、うれションをしそうな前に正しい場所(トイレ)でおしっこをさせ、それが出来た時にたくさん褒めてあげましょう。私たちが怒りたくないのと同じように、ワンちゃんだっていつも怒られたくないと思っています。いっぱい褒めながら人と生活するルールをワンちゃんに教えていけたらいいですよね。