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栄養学

ライフステージに合わせて食餌を選ぼう!【栄養学】

ペットショップに行くと本当にたくさんのペットフードが並んでいますよね。さて、おうちの子にぴったりのフードを選ぶ基準の一つにペットの年齢がありますが、みなさんは年齢別のフードにそれぞれどんな違いがあるのかご存知ですか?


年齢別に食餌を変えなければいけない理由
ワンちゃんでもネコちゃんでも、離乳をしてからどんどん体が大きくなる時期と、大人の体が出来上がって安定している時期、歳をとってだんだん全身の代謝量や運動量が減ってくる時期では、必要なカロリーや栄養バランス、ビタミンやミネラルといった微量成分の必要量が変化してきます。もし大人の子にいつまでも成長期用のフードを食べさせていたら肥満になってしまいますし、逆に成長期の子に高齢用のフードを与えつづけたりしたら、体の成長に支障をきたすばかりでなく、栄養性の病気になってしまうこともあります。


離乳期の食餌 
離乳期とは、ワンちゃんでもネコちゃんでもだいたい生後1ヶ月から2ヶ月くらいまでのことを指します。お母さんのミルクは非常に栄養価の高い食べ物ですが、90%近くが水分であるため、体が正しく成長するためには生後1カ月半を過ぎた頃から少しずつ固形物(離乳食)を与えはじめ、ミルクの割合を徐々に減らしていかなくてはいけません。離乳したてのペットはまだ歯が生え始めたばかりで食べ物をよく噛むことができませんから、離乳食は柔らかくて高栄養で消化のよいものである必要があります。
もし、この時期に正しい栄養を十分に与えられなかったら、体が正しく成長せず、骨格が変形するクル病などの病気になってしまうでしょう。


成長期の食餌
成長期とは、ネコちゃんや小型・中型犬で1歳くらいまで、大型犬や超大型犬では2歳くらいまでを指します。言葉どおり、どんどん成長して体格も体重も大きくなっていく時期で、もちろんさまざまな栄養がたくさん必要となります。カロリーも離乳直後は体重あたりに換算すると大人の2倍近くが必要になりますし、体を作るためにはたん白質の割合が高い食餌を摂らなくてはいけません。骨の成長のためにはカルシウムやリンといったミネラルも必要になりますが、他の栄養素とのバランスが非常に大切で、これらばかりを必要以上に与えると逆に骨の成長に悪影響を与える事もあるので、成長期用の食餌にはこれらのことが十分に考慮されています。
また、たくさんのカロリーが必要になるにもかかわらず、口や胃はまだまだ小さく、歯も完全に生え揃ってはいないため、一回にたくさん食べる事はできないため、一日に何度も与えることができるように消化の良いものが作られています。さらに、ワンちゃんはチワワのような超小型犬からグレートデンのような超大型犬がいるため、それぞれの口に入りやすい大きさのものがつくられています。


成犬・成猫の食餌
成長が落ち着いてくれば、そんなに多くのカロリーは必要ではなくなります。特に避妊・去勢を行った子であれば、さらに基礎代謝量が減るために通常の食餌でも太りやすくなる事があるため、ボリュームは減らさずにカロリーだけ減らしてあるライトと呼ばれるフードに切り替える必要があります。
日頃のライフスタイルに合わせて、外でよく運動をする子には少し栄養を強化してあるもの、逆に室内でじっとしている事が多い子にはカロリーを控えたものを選ぶと良いでしょう。
もし女の子で妊娠しているようならば、妊娠1ヵ月目くらいから徐々に食餌の量と回数を増やしてお腹の中の子に十分な栄養を届けなくてはいけなくなります。


高齢の子の食餌
ネコちゃんや小型・中型犬の場合、7歳から大型犬の場合は約6歳、超大型犬の場合は5歳くらいから高齢期(シニア)と呼ばれる世代に入ります。
高齢期になるとペットも食が細くなり、消化機能が落ちてくるので、少量でも十分な栄養が取れるような消化のよい食餌が必要となってきます。
また、体のさまざまな臓器や免疫の機能が少しずつ低下してくるため、それらの機能を補うための成分が含まれている食餌を選ぶ必要があります。例えば、関節が弱ってきている子にはコンドロイチンなどの軟骨の成分を添加したものや、お腹を壊しやすくなっている子には腸内細菌を整える成分が含まれているもの、免疫を強化するビタミンを添加してあるものなどを探してみましょう。
腎不全や弁膜症など高齢になるにしたがって発症がみられる、薬では治す事のできない慢性疾患に対しては、その進行を少しでも遅らせるための処方食というものも、動物病院では扱っています。


おわりに
食餌の栄養バランスは健康の基本です。現在売られているペットフードのほとんどはそれだけでペットの栄養を過不足なく摂取できるように成分が調整されています。ペットにいろいろなものを食べさせるよりも、ぴったりのフードを選んでそれだけを食べさせたほうが、ペットのためになるということを覚えておきましょう。

キーワード

犬 猫 フード ライフステージ 離乳期 成長期 高齢