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はぐれ獣医の皮膚病研究所

アトピー性皮膚炎乳児における皮膚上空気アレルゲン感作-表皮バリア障害の役割

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背景:アトペンに対する感作は乳児期のアトピー性皮膚炎(AD)の発病と一致する早期の現象である。早期の表皮バリア障害はアトペンの皮膚上の透過を促進させるかもしれない。

目的:アトピー性皮膚炎の乳児の経皮水分蒸散量(TEWL)と経皮感作を関連させること

方法:この横断的研究において、我々は年齢3〜12ヶ月のアトピー性皮膚炎の子供59人とコントロールの30人を集めた。Dermatophagoides pteronyssinus、D. farinae、猫、犬、カバノキ花粉、 ブタクサそしてゴキブリなどの 7つの空気アレルゲンに対して、無病変部の経皮水分蒸散量(TEWL)、特異的免疫グロブリンE、アトピーパッチ検査(APT)そして皮膚プリック検査を実施した。環境の状況はアンケート用紙で評価し、ハウスダストマイト(HDM)濃度は塵のサンプルで測定した。

結果:アトピー性皮膚炎乳児の89%はAPT陽性で、コントロール群の11人中1人が陽性であった。アトピー性皮膚炎乳児(27.4 g/m(2)/h)は、コントロール群(11.1 g/m(2)/h)に比べて平均経皮水分蒸散量が有意(P < 0.001)に高かった。APTが2つ以上陽性の子供(31.1 g/m(2)/h)は、他の子供(19.0 g/m(2)/h)に比べて経皮水分蒸散量がより(P < 0.025)高かった。室内APT結果と自宅でHDM、猫そして犬に対する暴露との関係には関連性は認められなかった。

結論:アトピー性皮膚炎乳児は、室内と室外での空気アレルゲンに対して高い発生率で遅延感作されており、経皮水分蒸散量(TEWL)も高く、空気アレルゲンに対する感作率もより高いことが解った。アトピー性皮膚炎の乳児において早期のアトペン感作の成立には構成的な皮膚バリア障害が主要な役割となっていることがこれらのデータで支持された。(Dr.Kawano訳)


Epicutaneous aeroallergen sensitization in atopic dermatitis infants - determining the role of epidermal barrier impairment.
Allergy. 2008 Feb;63(2):205-10.
Boralevi F, Hubiche T, Leaute-Labreze C, Saubusse E, Fayon M, Roul S, Maurice-Tison S, Taieb A.



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