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飼い方

集合住宅でペットを飼う時に気をつけること 【飼い方】

最近はマンションなどペット可の集合住宅がずいぶん増えました。ペットと一緒に暮らすことのできる家が増えた事は非常に喜ばしい事ですが、それと同時に集合住宅のペットならではのトラブルもいくつか発生しているようです。
今回は、集合住宅でペットを飼うときの注意事項についてお話をしていきます。



★【その1 マナー編】★

ペット可の集合住宅で問題になるのは飼い主さんのマナーです。多くの人が住む敷地内で他の人のことを考えないでペットを飼育すれば、さまざまな問題が生じてしまいます。


★ペット嫌いな人の事を考えましょう★

ペット可マンションであっても住んでいる人のすべてがペット好きなわけではありません。ワンちゃんを飼っているけれども家族が好きなだけで自分は嫌いという人や、猫は好きだけど犬は怖い、と思っている人もいるかもしれません。ワンちゃんを散歩などで外に連れ出すときには常にそのような人の事を忘れないようにしましょう。外廊下に出るときには誰かいないかを確認し、ワンちゃんのリードはなるべく短く持ち、ワンちゃんから先に勢いよく飛び出さないようにしましょう。敷地内を歩くときも飼い主さんについて歩くようにしつけをきちんとしておきましょう。
また、エレベーターに乗るときは同乗する人に一言、犬と一緒でもよろしいですか? と言うようにするのが相手に対するマナーです。


★抜け毛に気をつけましょう★

季節の変わり目にはペットの毛がたくさん抜けます。特にアンダーコートの多いレトリバーや日本犬などは綿のような毛が春先にごっそり抜けてきます。ペットの皮膚の健康のためには生えかわる毛をなるべく早くブラッシングで取除く事が大切ですが、抜け毛の対処には注意が必要です。家の中で毛が舞うのを嫌がってベランダでブラッシングをされる方も多くいらっしゃるようですが、ベランダから飛んだ毛はどこにいくのでしょうか? 風向きによってはご近所の洗濯物や干してある布団に付いてしまうかもしれません。知らない毛というものはただでさえ不快に感じるものですし、もしそこのご家庭に、ペットの毛アレルギーの方がいたら、大変な事になってしまいます。ベランダや共有場所ではブラッシングはしないようにしましょう。
また、抜け毛の季節にお風呂場でシャンプーをして、何の処置もせずに流すと、すごい量の抜けた毛が配水管に流れることになり、配水管が詰まる原因となることがあります。
抜け毛にはくれぐれも気をつけて、他の人の迷惑にならないようにしましょう。


★トイレに気をつけましょう★

集合住宅におけるペットのトラブルで最も多いのが、ペットのにおいに関するトラブルです。ペットでにおいが出るものは排泄物です。室内であってもペットシーツや猫のトイレ用の砂はこまめに交換し、汚れたものはビニール袋に密閉してためないようにすぐに捨てましょう。消臭剤や消毒剤なども有効に利用するとさらに良いでしょう。
ワンちゃんを散歩に連れて行くときには、敷地内にペット用のトイレが用意されているところではそれを利用してもいいのですが、敷地内での排泄は基本的にご法度です。もし誤って粗相してしまった場合には、なるべく早く始末をして、においが残らないようによく水で流すか拭き取っておきましょう。においは人を不快にさせるだけでなく、ワンちゃんは他の子のにおいがしている場所に重ねてトイレをしたいという欲求があるため、消臭剤も必ず使うようにしましょう。


★基本的なしつけはしておきましょう★

周りに大勢の人がすんでいる場所では基本的なしつけが出来ていなければ、人との間で生きていく事は出来ません。たとえばワンちゃんの場合、無駄吠えは近所の人にとても迷惑になります。無駄吠えをしないしつけは叱ってしつけるのではなく、ワンちゃんを無駄吠えしてしまう状態にしないことが大切です。ストレスを避けた生活をさせる、十分な運動をさせる、窓から外を歩く人を見せないなど、各自で工夫をしましょう。
また、ワンちゃんの飛びつきをさせないのもしつけの一つです。集合住宅の共有廊下などはとても狭く、ワンちゃんが飛びついてきても人は逃げられないことが多くあります。ワンちゃん本人は喜んでいて悪気がなくても、ワンちゃんが苦手な人にとっては襲われていると感じてしまいます。
そのほかにも、マテや、拾い食いをしない、人を威嚇しない、なども教えておかなければならない大切なしつけです。


★挨拶をしましょう★

集合住宅はまさにたくさんの家族が集まって暮らしている場所ですが、そういった場所ほどご近所づきあいがなくなったといわれています。もし挨拶もした事のない隣の家から犬のうるさい鳴き声が聞こえてきたら誰でも不快な思いになりますよね。でも、もしあらかじめ、普段から挨拶をかわす、お隣の可愛いワンちゃん、ポチくん。とわかっている鳴き声だったら、その気持ちは違ったものになるのではないでしょうか。
たくさんのご家庭が隣り合う集合住宅では、ご近所でトラブルになる前に、まず自分から挨拶をして、うちのペットです。よろしく。と声をかけてみてはいががでしょう。


★【その2  危険編】★

集合住宅内での室内飼育はペットにとって飼い主さんと常に一緒にいられる理想の飼育環境ですが、室内飼育ならではの注意しなくてはならない点がいくつかあります。


★電気コードによる感電★

ペットにとって細長くのたうつ電気コードやインターネットの配線は魅力的なおもちゃでしかありません。じゃれて遊んでいるうちに体にまきついてしまったり、噛み付いてちぎってしまうことがあります。もし、コンセントにささっている電気コードをかじってしまったら、ペットは感電をして大けがを負ってしまいます。コンセントに差しっぱなしにしてある電気コードは壁際などに密着させるように貼り付けるか、かじられないような固い電気コードカバーをつけるようにしましょう。


★観葉植物★

部屋を飾るグリーンインテリアはとても素敵ですが、もしペットが誤ってそれを食べてしまうと毒となるものが少なくありません。
たとえば、白い筒状の花を咲かせるカラーは、その葉をかじると口内炎をひきおこすことがあります。ユリ科の植物の球根には吐き気をひきおこす毒が含まれています。さらにグリーンインテリアとして一般的なシダ類や幸福の木、シクラメンなどにも口にすると毒があることが知られています。
ペットを室内で飼うときには室内に置く植物の種類には十分に注意しましょう。また、ペットの口が届かないように鉢を壁に吊るして飾るなどの工夫をしてもいいでしょう。


★高所に注意★

集合住宅の多くはマンションのような高層建築の建物です。このようなペット可の場所では、まさかこんな高いところから、と思われる場所からのペットの転落事故が数多く報告されています。ベランダや外廊下などは手すりをつけた下が格子状の風通しの良いつくりになっているものが多く、人は落ちないようになっていても、小さなペットなどは通り抜けられるものが少なくないからです。多いのはネコちゃんがベランダから落下する例です。ネコちゃんは高所をあまり怖がらず、ベランダの手すりなどにひょいっと乗っかってしまいます。そして、もしそこに鳥が飛んでいるのが見えてしまったらそこから躊躇なく飛びかかってしまいます。いわゆる、死のダイブと呼ばれる行動をとってしまうからです。
また、玄関から勢いよく飛び出したワンちゃんが外廊下の格子を通り抜けてそのまま落ちてしまうという事故もあります。
高所でペットを飼う場合には、窓を開けっ放しにしてペットが勝手に飛び出さないようにする、基本的にペットはベランダに出さない、外廊下を歩かせる時にはゆっくりと慎重に歩かせる、といった気配りをしなければいけません。


★風通しに注意★

マンションなどの集合住宅では、風はドアからベランダへ一方向にしか流れない場合がよくあります。通風がよいときには風で室内のドアが勝手に勢いよく閉まってしまうことがありますが、もしそこにペットがいた場合、ドアで体を強く強打したり、ドアに手足やしっぽを挟んで骨折などの大怪我をする事があります。
ペットのいるご家庭では必ずドアは閉めておくか、ドアストッパーを使うようにし、不慮の事故がないように気をつけましょう。


★高気密に注意★

最近の集合住宅は空調が完備されているため、家全体は保温効果なども考えて高気密にできています。エアコンも止めて窓を閉めると、夏はとても高温多湿になってしまうため、ペットを夏に一人で留守番にさせるときにはエアコンできちんと温度管理をするようにしないと、熱射病になってしまいます。また、室内は常に一定以上の温度に保たれているため、一年中ノミやダニの繁殖しやすい環境になっています。外に散歩に行く子はノミダニの予防を早めに行い、室内に持ち込まないようにくれぐれも注意しましょう。


★フローリング★

最近の集合住宅の多くは床がフローリングです。フローリングは掃除がしやすく、常に清潔にできるという利点がありますが、ペットにとってはツルツル滑って歩きにくい素材でもあります。元気のいい子が室内で走り回っているときに、フローリングで滑って腰から転んでしまうのはよくみられます。
このように何度も転んだり、常に足を踏ん張っているような姿勢でいると、特に先天的に膝関節や股関節が弱い子の場合はそれをくりかえすことによって関節の変形を助長することもあります。ペットの足裏の毛を短く切る、肉球に滑り止めのクリームを塗るなども対処の一つですが、ペットの健康を考えるとコルクの床材や毛足の短いカーペットなどを敷いてあげるとよいでしょう。


★おわりに★

多くの集合住宅ではペットを飼うときのルールがそれぞれの施設で定められています。中にはペットを飼っている人だけで組合をつくっているところもあるようです。これらの組合ではそれぞれ管理規約をつくって、ペットを飼っている家庭もそうでない家庭も、お互いが気持ちよく生活できるように気をつけています。これらの管理組合に入り、ペット飼育のルールをよく知り、ペット飼育者と情報交換をする事によっても、集合住宅でもペットを気持ちよく安全に飼うことができるようになるとおもいます。

キーワード

マンション ペット 住宅 動物 ペット可