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動物まめ知識

おっぱいのお話 【動物まめ知識】

私たちもワンちゃんも哺乳類です。哺乳類とは、お乳を飲ませて子供を育てる動物の事ですが、皆さんはワンちゃんのおっぱいをちゃんと見たことがありますか? ペットが仰向けでごろん、と寝ているときにおなかをよくみてみましょう。毛に隠れた小さなおっぱいが見つかることと思います。
今回はおっぱいのお話をしていきましょう。



★おっぱいの数は?★

突然ですが問題です。ワンちゃんのおっぱいの数は全部でいくつあるでしょう? おうちにいる人は実際に見てみましょう。上は脇の下から下は足の付け根まで、縦に二列に並んでいるのでよく数えてみましょう。通常は4対8個ですが・・・
あれ? うちの子10個以上あるよ! という方もいるかもしれません。ワンちゃんにはよく副乳頭と呼ばれる小さな乳首が本当の乳首のすぐ横に見られることがあります。これは実は乳首だけで、赤ちゃんを産んでも実際にお乳が出ることはありません。
また逆にどんなに探してもうちの子は6つしかないんだけど、という方もいらっしゃるかもしれません。
実はおっぱいの数や配置は個体ごとに異なっている事があり、左右の乳首がちゃんと並んでいなくて右が4つあるのに左は3つしかない、という子も比較的よくみられます。形の上では異常ですが、健康上は何の問題もないので、特に心配する事はありません。


★男の子にもおっぱいはあるの?★

男の子にも乳首はあります。毛を掻き分けてよく探してみましょう。小さいですが、女の子と同じく左右二列に並んでいます。男の子の乳首はもちろん実際に使われる事はないため、通常は痕跡程度しかありませんが、まれにホルモンの異常により大きくなる事があります。
もし、男の子なのにおっぱいが張ってきたら精巣の腫瘍の疑いがあるため、なるべく早く動物病院で検査をしてもらいましょう。


★どうしておっぱいの数が多いの?★

哺乳類は一回の出産数にあわせておっぱいの数があると言われています。ワンちゃんは通常小型犬で3頭前後、大型犬で6頭前後の赤ちゃんを産むため、おっぱいが8個もあるのでしょう。
しかし多産系のワンちゃん、レトリバーなどはときおり、おっぱいの数以上の赤ちゃんを産むことがあります。ギネスの記録では一度に24頭の赤ちゃんを産んだワンちゃんがいるそうです。そのときは、人が手伝ってあげなければすべての赤ちゃんに十分な栄養をあげることができません。


★すべてのおっぱいからお乳がでるの?★

出産をしてお乳を飲ませるようになると、おっぱいを吸う刺激によってお乳が出るようになり、乳腺がさらに発達してきます。ですからよく吸われるおっぱいほど大きくなりますが、通常は足の付け根に近いほうがよく発達し、お乳もよく出ます。兄弟が多いとよく出るおっぱいの奪い合いになりますが、やはりおっぱいをたくさん飲んでいる子のほうが体が大きくなり、大きな子のほうがよりお乳が出やすい場所を取り、さらに大きくなるようです。同じ日に生まれた兄弟なのに大きさが違うことがあるのは、こういった原因もあるのですね。


★おっぱいの病気にはどんなのがあるの?★

主なおっぱいの病気には乳腺炎と乳腺腫瘍があります。
乳腺炎はホルモンバランスが崩れた時や、子犬が乳離れをした直後などにみられます。特に、偽妊娠(ぎにんしん)といって、発情後に妊娠をしていないのに妊娠や出産によく似た状態になるときがあり、このときにはおっぱいからお乳が出てくることもあります。乳腺炎にになると、おっぱいがぱんぱんに張って熱を持ち、とても痛がり、悪化すると破裂する事もあるため、発情の度に偽妊娠をするようであれば、ホルモン治療や避妊手術を検討する必要があるかもしれません。
乳腺腫瘍は歳をとった避妊手術をしていないおんなの子で最もよくみられる腫瘍です。ごくまれにおとこの子でもみられることがあります。おっぱいの一部にしこりができ、それが徐々に大きくなっていきます。ワンちゃんの場合、乳腺腫瘍の半分は悪性といわれており、そのままにしておくと他の臓器に転移したり、手術で取除く事が出来なくなってしまうため、しこりを見つけたらなるべく早く動物病院で診察を受けるようにしましょう。
乳腺腫瘍はホルモンが関係しているといわれており、発情前に卵巣を切除してしまう避妊手術を行う事によって、その発生率を下げることができると言われています。


★おっぱいはつながっている?!★

ワンちゃんのおっぱいは実は皮膚の下で縦につながっています。乳腺自体は左右に細長く1対で、その上にいくつかの乳首がある形態をしています。ですから、炎症がおきたときや腫瘍などはその部分だけでなく、一列すべてのおっぱいに対して治療を行う必要があります。


★おわりに★
おっぱいのこと、知っているようで知らなかったこと、意外とあったのではないでしょうか? これを機に、健康診断を兼ねて定期的におっぱいのこと、チェックしてあげてくださいね。

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