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動物まめ知識

超大型犬について 【動物まめ知識】

ワンちゃんは品種改良の結果、手のひらに乗るくらいの小さな子から人よりも大きな子までさまざまな種類がいます。そのなかでも皆さんは大きな犬というとどんなイメージを思い浮かべますか? 強そう、優しそう、それとも怖そう ?大きな犬の種類はたくさんありますが、今回は特に大きなワンちゃんのお話です。


★一番大きな犬ってどのくらい?★

世界で最も体重のある犬としてよく知られているのはセントバーナードです。雪山で人命救助を行う犬として作られた犬で、大きな子では体重が90kg近くあります。
また、もっとも背の高い、体高(地面から肩の高さまで)のある犬はアイリッシュウルフハウンドと言われています。体重は50kgくらいですが、体高は80cmもあり、後足で立ち上がると軽々と私たちの背丈を越えてしまいます。


★どうしてそんなに大きいの?★

大きなワンちゃんたちは、それぞれ目的があって大きくなるように作られてきました。たとえばセントバーナードやニューファンドランドなどは人命救助の目的で作られ、雪山で倒れた人や溺れた人を引っ張る事が出来るようにがっしりとした体が求められました。
また、アイリッシュ・ウルフハウンドやボルゾイなどはオオカミ用の猟犬としてオオカミに負けない体格と脚力を身に付けるために長い足が作られました。
そのほか山岳の牧羊犬として体力が求められたために大きくなったグレートピレニーズやバーニーズ・マウンテンドッグもいますし、「フランダースの犬」として知られるブービエ・デ・フランダースは酪農家の力仕事を手伝うために大きく作られました。
さらに、グレートデンやマスチフなどは番犬や権力の象徴として筋肉が隆々とした、他を威圧するような体格が求められました。


★超大型犬の特徴★

このような大きなワンちゃんには通常のワンちゃんと少し違っているところがあります。
まず、成長が非常に急激であるという事です。生まれたときは他のワンちゃんと同じように手のひらサイズの赤ちゃんでも生後4ヶ月頃にはすでに10kg以上になってしまうことがあります。成長期の栄養コントロールが非常に難しく、重要です。
二つ目は急速に歳を取るということです。寿命は小型犬に比べて短く、12〜3歳と言われており、7歳になる頃にはすでに老齢期に入ります。足腰や心臓、消化器官などが弱ってきたら、人と同じような介護が必要となる事もあります。


★超大型犬を飼うには★

大きなワンちゃんは体の割に性格もおだやかで、動きも優雅な子が多いため、一度は飼ってみたいと思われる方もたくさんいらっしゃると思います。でも、大きなワンちゃんを家族として迎えるためには知っておかなければならないことがいくつかあります。


★経費と手間★

まず、大きなワンちゃんはお金と時間がかかることを覚悟しましょう。食費だけでも普通のワンちゃんの何倍も必要ですし、フィラリア予防薬やちょっとした治療薬なども何倍もお金がかかります。広い生活空間が当然必要となりますが、暑さや湿気が苦手な子が多いので、エアコンは欠かせません。また、健康の維持には毛のお手入れや目や耳などの普段のグルーミングにもきちんと時間がとれなけければいけません。


★しつけ★

大きなワンちゃんはおっとりした性格の子が多いのですが、それでも小さな頃からきちんとしつけをしておかないと、あっというまに体力的に人が負けてしまい言う事を聞かない子になってしまいます。もししつけを失敗して人を威嚇するようなワンちゃんになってしまったら、その大きさゆえに皆から嫌われる子になってしまいます。常に人がリーダーである事を確認させるように、フセやマテなどの基本動作やクレートトレーニングなどは毎日行うようにしましょう。


★なりやすい病気★

股関節形成不全症といって、後足と骨盤の間の関節が変形してしまう病気が遺伝としてよくみられます。もともと体重のある子たちなので、成長期から激しい運動をさせると悪化してしまうことがあります。
また、胸が大きくて深い子は胃捻転を起こしやすいとも言われています。食後すぐに運動をする事によって発症するとも言われているため、食後数時間は静かに過ごさせなければなりません。
さらに、遺伝的要因が強い病気として拡張型心筋症と呼ばれる心臓病があります。これは、心臓の筋肉がうまく働かなくなるため、ちょっとした運動でもハアハアするようになったり、突然心臓が止まって死んでしまう病気です。


存在感たっぷりの大きなワンちゃんが自分の言う事を聞いてくれたり、優しく寄り添ってくれたら、とっても嬉しいですよね。すこし怖いと思っている方も、今度見かけたら勇気を出して声を掛けてみませんか。

キーワード

大型犬 グレートピレニーズ ブービエ・デ・フランダース バーニーズ・マウンテンドッグ