獣医師セレクトアイテム専門ショップ ペットクリニックセクレトショップ
獣医師や看護師が贈る
ペットコラム

いつでも愛犬愛猫が元気にいてほしいからここからコラム「ペットライフ」をお届けします

病気と予防 全部の記事を読む
ペットライフ 全部の記事を読む
ペットクリニックHOME » ペットライフ » 一覧 » ビションフリーゼについて【動物まめ知識】

動物まめ知識

ビションフリーゼについて【動物まめ知識】

最近テレビや雑誌で頭がアフロヘアーのようにまん丸で、真っ白でふわふわしたワンちゃんをよく見かけると思いませんか? 一見毛を伸ばしたプードルの様にも見えますが、実は「ビションフリーゼ」という別の品種のワンちゃんです。最近になって人気急上昇中のこのワンちゃんについて今回はお話しましょう。

★ビションフリーゼとは★

ビションフリーゼとはフランス語で「巻き毛で飾られている」ことを意味しています。日本では2007年のJKC登録数は824頭、人気は第34位となっていますが、一般の方にもずいぶん名前が知られるようになって今年はさらに上がるものと思われます。マルチーズやボロネーズなどと近い品種ですが、密集した巻き毛に特徴されるようにプードルとも祖先が同じであるといわれています。


★特徴★

体重5キロ前後、体高30センチくらいの小型犬で、毛は真っ白で縮れています。下毛はとても密ですが、抜け毛も少なく、体臭はほとんどありません。耳は垂れていて、しっぽは背中に背負っているように見えます。骨格は意外としっかりしていて筋肉質で丈夫です。ぬいぐるみのように見えて実は身軽な一面もあり、かつてはさまざまな芸をこなす見世物用の犬として飼われていた事もありました。
このワンちゃんの特徴はなんといってもあのカットスタイルでしょう。あの頭を丸くふんわりと作ったスタイルは「パウダーパフ」と呼ばれ、アメリカのトリマー兼ハンドラーのフランク・サバラ氏が考え出したといわれています。確かに真っ白な綿帽子のような頭は真っ黒のつぶらな瞳や黒々とした鼻の魅力を強調していますよね。


★性格★

貴婦人に愛されるために作られた犬ですから、性格は非常に明るく甘え上手です。頭もよく、人の感情をよく読み取ってくれます。遊ぶ事が大好きですが、ちゃんと教えれば物を壊したり人を攻撃したりという事はありません。抱っこされる事が大好きなので、かつては病気で寝ている人を温めるために飼われることもあったようです。
運動はそんなには必要ではなく、室内で一緒に遊んであげれば、そんなにストレスも溜まりません。


★歴史★

ビションフリーゼはもともとアフリカ北西カナリア諸島テネリフェ島の犬でした。巻き毛の「バーベット」といわれるウォータードッグと白い小型犬を掛け合わせて作られた水夫のペット犬だったといわれています。それがイタリア人によってヨーロッパに持ち込まれ、貴婦人達の「抱き犬」として大流行し、1933年フランスで正式に品種として認められるようになりました。当時は今と違ってライオンスタイルにカットされていたようですが、ヘンリー三世は首にリボンをつけていつも籠に入れて持ち歩いていたそうです。
その後あまりに流行りすぎたせいか、18世紀には人気は急速に落ちていきました。第一次世界大戦の頃には絶滅するのではないかと思われたほど数が少なくなってしまいましたが、それから第二次世界大戦後、1956年にアメリカに渡り、今日の独特のカットが行われるようになってからまた人気が出てきました。日本でもかなり前にアメリカから紹介されましたが、当時はよく似たマルチーズのほうが人気があり、名前が知られるようになったのは本当にごく最近のことです。


★飼うときのポイント★

ビションフリーゼ特有のカットを維持するには、定期的なトリミングと毎日のブラッシングが欠かせません。真っ白な毛はすぐに汚れてしまうので、自宅でのシャンプーもこまめに行う必要があります。
耳は垂れていて飾り毛が多く、耳道の中からも毛が生えてくるため、蒸れて外耳炎になりやすい体質です。定期的に耳道の毛を抜き、イヤークリーナーで清潔にしてあげるようにしましょう。


★気をつけなくてはいけない病気★

ビションフリーゼに多い病気には、膝のお皿の骨が内側か外側のどちらかにはずれてしまう膝蓋骨脱臼、膀胱や尿道に石が詰まっておしっこが出にくくなる尿石症があります。これらは遺伝的な体質による原因も多いため、血縁関係の中でそのような病気の子がいなかったかどうかを確認し、もしこれらの病気を発症したらその子の子供は取らないようにしましょう。
そのほかにも皮膚病、外耳炎、心臓病、白内障、てんかんなどがよく見られるようです。


★おわりに★
ビションフリーゼは誰からも愛される可愛い小型犬ですが、その容姿を維持するための時間と手間をかけられる人でなければ、飼うのは少し難しいかもしれません。ブームに乗っかってすぐに人気犬種を飼おうとする方もいらっしゃるようですが、自分に合った犬は何か、最後まできちんと面倒を見られるか、よく検討してからワンちゃんをおうちに迎えてあげてください。

キーワード

ビションフリーゼ 犬 犬種 種類 イヌ