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室内飼いの基礎知識 【飼い方】

最近はペット可のマンションも増えてきたせいもあって、室内のみで飼うネコちゃん、ワンちゃんが増えてきました。家族の一員という考えから大型犬でも室内で飼う方が大勢いらっしゃいます。このように、ペットと人が多くの時間と場所を共有する事はたいへん喜ばしい事です。しかし、実は一見外よりも安全に思える室内にも、室内ならではの危険がたくさんあります。
今回は室内でペットを飼う時に注意しなければいけないこと、心がけなければいけないことをお話していきます。



★室内飼いのメリット★

室内にペットがいれば、自然と一緒にいる時間が長くなり、心が通いやすくなります。また、それと同時に健康管理もしやすくなります。いつでも目が届くところにいるため、体に異常があった場合、早期に気が付くことが出来ます。また、トイレも室内でするため、排泄物に異常があった場合でもすぐに気がつきます。
もし、ペットが一人で外出してしまえば、他の子と喧嘩をしたり、交通事故に遭う危険性、迷子になる危険性があります。特にネコちゃんの場合、野良猫と接触したりけんかをする事で伝染病をもらってしまったり、怪我を負ってしまうことがあります。室内で飼う事によってそれらの危険を回避することが出来ます。


★室内飼いには意外な危険があります★

このように、室内で飼っていればペットは危険に会う事がなく、安心と思われるかもしれません。しかし、家の中にもペットにとって危険となる意外なものがたくさんあるのです。室内でペットを飼われる場合はそのことに十分注意しなければなりません

室内の危険、その1 : お風呂場
お風呂場はペットにとってとても興味深い場所で、入りたがる子は結構います。さらに、冬のお風呂場は暖かく気持ちのよい場所であるために、普段は水を嫌がるネコちゃんでもこっそり入って風呂釜の蓋の上に乗ろうとします。
しかし、もし蓋がきちんとされていなければ飛び乗った拍子に蓋がずれて、お湯の中に落ちてしまうかもしれません。風呂釜の中はつるつるとして爪がひっかかりにくいため、おうちの人が早く気が付いてあげないと溺れてしまう事もあります。もし、温度の高いお湯が張ってある場合には全身やけどを負ってしまうことすらあります。
お風呂場の扉はなるべく締め切っておくようにし、もし換気などで開ける時には風呂釜のお湯は抜いておきましょう。


室内の危険、その2 : 電気コード
電気コードのようなひも状のものはペットにとってたのしいおもちゃですが、もし、コンセントがささっている状態でちぎったり、かじってしまったら、感電してしまいます。また、不用意に床にコードが延びている場合、ペットはそれを注意しないので、ペットが足や爪を引っ掛けてしまうこともあります。コードがつながっているテーブルの上の電化製品がペットの上に落ちてきたり、ペットの足が捻挫をしたり、ひどい時には生爪をはがしてしまうこともあります。
電気コードは床や壁にぴったりと沿わせるように設置し、なるべくカバーをかけてかじられないように注意しましょう。


室内の危険、その3 : ベランダ
マンションで飼っている場合、たまには外を見させてあげようとベランダにペットを放す方がいらっしゃいます。しかし、ベランダは人が思うよりもかなり危険です。
特にネコちゃんは高いところを怖がりません。ツルツルとしたてすりに飛び乗って隣のベランダや一つ下の庇の上など、手が届かない非常に危険なところに平気で行ってしまいます。それだけでなく、もし、そこで飛んでいる小鳥などを見かけたら、そこが何階であっても空中に飛んでいってしまうかもしれません(死のダイブと呼ばれます)。
ペットをベランダに出すのは極力避けたほうがいいでしょう。


室内の危険、その4 : ドア
開けっ放しになっているドアが風の拍子でバタン! と閉まった時にペットの首やしっぽがドアにはさまれる事故はよく聞かれます。また、飼い主さんの気配を感じてドアの前に座っていたペットを、ドアを勢いよく開けた拍子に強くぶつけてしまった、という事故も意外に多く起こります。
ドアを開ける時には必ずペットの存在を意識し、解放する場合には必ずドアストッパーを使用するようにしましょう。
 

室内の危険、その5 : フローリング
フローリングの床は掃除がしやすく、多くのご家庭が取り入れています。しかし、きれいにワックスで磨き上げたフローリングほど、ペットの足腰にとっては負担となります。フローリングを走るペットを見ると、多くの子が滑りながら腰を捻ったり、転んだりしています。特に、足裏に毛が生えていて肉球を覆っているペットにとってフローリングはまさにスケートリンク状態です。
ペットにとっての理想はコルク材のような滑りにくく弾力のある床なのですが、それが無理ならば、毛足の短いカーペットなどを敷いてあげましょう。

室内の危険、その6 : カーペットやカーテン
先ほどのフローリングの害を避けるためにカーペットを敷かれる場合、もし毛足の長いループ状のカーペットにしてしまうと、今度はそれがペットにとって危険となります。ループに爪が引っかかって折れてしまうことがあるのです。同様にネコちゃんの爪がひっかかりやすいレースのカーテンやソファカバーなども危険なものである事を覚えておきましょう。

室内の危険、その7 : 高所・階段
ワンちゃんは室内の傾斜がきつい階段の上り下りがとても苦手です。特に、下りるときに足を踏み外して落ちることがよくあります。また、ネコちゃんは高いところでも平気で登ってしまいますが、それが裏目になってタンスに飛び乗った拍子に上に敷いてあった布が滑って一緒に床にたたきつけられてしまう、といった事故がおこります。
ワンちゃんの場合には、階段のところにペットゲートを設置して通れないようにする、ネコちゃんの場合には、飛び乗りそうな場所に置くものをよく考える、といった注意が必要です。


室内の危険、その8 : 誤食
好奇心旺盛なペットは室内に落ちているものは何でも口にしてしまいます。また、おうちの人が留守の時にゴミ箱をひっくり返してさまざまなものを食べようとします。食べ物だけでなく、ボタン、硬貨、電池、針など口に入るものはなんでも危険だと思ったほうがよいでしょう。ちいさなこまごまとしたものはペットの口に届くところに置かない、ゴミ箱は蓋付きのものにする、台所の入り口にはペットゲートを設置するなどの工夫をしましょう。
また、人にとっては癒しとなるグリーンインテリアもペットが口にすると毒となる植物がたくさんあります。ペットが家の中にいる時には観葉植物を置かないか、ペットが届かないところに吊り下げるようにしましょう。


★ペットが過ごしやすい部屋作りをしてあげましょう★

危険を回避するだけでなく、室内という限られた空間で大部分を過ごすペットには、なるべく快適でいて欲しいですよね。では、ペットが過ごしやすい空間とはどのようなものでしょうか。頭に入れておいてもらいたいことは、ペットが健康でいられる事、ペットが安心していられる事の2点です。

ベッド・ハウス・トイレ・食器の置き場所
ベッドやハウスはペットがプライベートでくつろぐ事の出来る場所です。家族の存在を感じつつも静かで落ち着ける場所、たとえばリビングの隅など、に設置してあげましょう。家族以外の人の存在を感じられる玄関や家の人がせわしなく行き交う廊下などは不向きです。
トイレと食事をする場所も同様に落ち着ける場所を選びますが、この二つはなるべく離すようにしましょう。


外に出られないペットにせめて窓越しに様子を見せてあげたほうがいいんじゃないかしら、と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、ペットはあまりそれを望んでいません。もし、窓越しに見知らぬ通行人がしょっちゅう見えたら、ペットは自分の縄張りをいつ侵害されるのかと、気が気ではなくなってしまいます。おうちに愛着心のあるワンちゃんではそのたびに、あっちへ行け! と吠え、それが癖になってしまうかもしれません。ペットが安心して部屋でくつろぐためには、わざわざ外を見せる必要は全くありませんし、お留守番をさせるようなときには窓にカーテンを敷いてあまり外を見ることが出来ないようにしましょう。

運動
室内飼いの場合、運動不足になってしまうことが一番の悩みかもしれません。ワンちゃんの場合は、毎日お散歩に行くことでそれは解決する事が出来ます。小さな愛玩犬であれば、室内でもかなりの運動量がありますので、特に長くお散歩に行く必要もありませんが、もともと運動量の多い大型犬、テリアなどの狩猟犬などはお散歩に工夫が必要になるかもしれません。ドッグランなど自由に走り回れる時間を作ったり、ボールやフリスビーを使った運動などを取り入れて発散させてあげるとよいでしょう。
ネコちゃんの場合、もともと持続的な運動を必要としない動物ですから、室内でも運動が足りないということはありません。それでももし、何かしてあげたい、ということであればキャットタワーなど登ったり降りたり立体的に動くことのできる場所をつくってあげるとよいでしょう。

おもちゃ、爪研ぎの設置
室内で一人きりになる時間が多いペットには何か気晴らしになるものを用意してあげましょう。おもちゃでも、ただ運動するだけでなく頭を使うようなおもちゃのほうがスリッパなどの家財道具をおもちゃにされずにすむかもしれません。ワンちゃんの場合、転がしているうちにすこしずつおやつが出てくるおもちゃなどが飽きずに遊んでくれるでしょう。
また、ネコちゃんには必ず室内に爪とぎを用意してあげましょう。爪研ぎはネコちゃんにとって精神的に落ち着くための行為であるばかりでなく、古い爪をはがして新しい爪にする、という健康面でも非常に重要な行為です。また、正しい場所に設置してあげれば、そこだけで爪とぎをするようになり、家具を傷つけられずにすみます。

温度管理
ペットと一緒に暮らしていても、ついつい人の都合でエアコンを入れてしまいますが、ペットと人では気温の感じ方が少し異なります。ワンちゃんは人よりも少し低めの温度を快適と感じ、ネコちゃんは少し高めです。ですが、クーラーの冷気は床にたまり、低いところにいるペットは人よりも寒く感じることがあります。また、部屋は涼しくても窓際の直射日光の当たる場所だけ熱くなっている場合もあります。ペットがいる位置、特にペットのハウスが置いてある位置の温度には常に気をつけるようにしましょう。もしも真夏や真冬にお留守番をさせるときにはかならず部屋の温度に気をつけてからでかけましょう。
また、これからの季節、涼しい風を入れようと窓を開けっ放しにしていたり網戸にしていると、ペットは自分で開けたり破って外に出て行ってしまう危険があります。少しだけ開ける事ができたり、網戸にも使える補助鍵などを上手に利用して、窓の開閉にはくれぐれも注意しましょう。


一昔前と今では家の構造もペットの飼い方も大分変わってきました。それは、ペットをただ甘やかして自分の手元で飼うと言う事ではなく、本当の家族の一員としてペットを家の中に迎えた結果だと思います。ペットと人が住みやすい家とはどういうものか、よく考え、ペットと人の共生住宅をそれぞれのご家庭で作っていって欲しいと思います。

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