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動物まめ知識

愛するペットとの別れ〜ペットロスについて考えてみよう〜 【動物まめ知識】

残念ながらほとんどのペットたちは、人間よりも先に旅立ってしまいます。私達人間は、ペットを愛するだけではなく、愛するペットを見送る立場でもあるのです。どうすれば立ち直れるのか?


★ペットロスとは…★
 
ペットロスとは直訳すると「ペットを失う」という意味ですが、実際には愛しい動物との別れに遭遇した飼い主の悲しみを大きく捉えた言葉として使われます。世の中には動物を飼ったことも触れ合ったこともない人もいます。また人と動物との関係に対する認識にも温度差があり、全ての人がペットを失った悲しみに共感してくれるわけではありません。

さらにペットロスという概念自体が、一般的に普及していないことも重なり、ペットロスに苦しむ人を病気という枠組みで捉えられてしまうことすらあります。時間を共有した動物との別れは私たちが直面する苦痛の中でも最も大きいものであるにもかかわらず、それを周りに受け止めてもらえないというもうひとつの苦しみを味わうことも現実としてあるのです。


★ペットロスはひとごとではない★

家族として迎えられた動物たちは、出かける時は心の底から悲しみ、帰宅した時には体全体で喜びを表現してくれます。また辛い時や悲しい時には、何も言わずに側にいてくれる大切な存在です。子供の教育あるいは家族間の潤滑剤として我々は動物達から多くの恩恵を受けています。

そんなかけがえのない存在が、ある日突然姿を消せば、深い悲しみに陥ることは不思議なことではありません。ペットロスは、誰にでも起こりうる現象なのです。個人の性格や受取り方、動物との関わり方によってその程度は大きく異なりますが、共に過ごした時間が長いほど、支えになった度合いが大きいほど、結ばれた絆が強いほど悲しみの度合いは強いのかもしれません。
 
そこでペットロスに関する正しい理解が大切なことになります。


★必ず出口は見つかる★
 
確かにペットロスは誰にでも起こりうる現象です。
しかし、深い悲しみが永遠に続くわけではなく出口は必ず見つかります。ペットロスから立ち直るにはいくつかのプロセスを経て悲しみのどん底から離脱し、精神的にも空間的にも安定した生活が送れるようになります。

ペットロスからの出口もその出口の見つけ方も人それぞれではありますが、まずは客観的に愛するペットを失った時に、どのような感情の変化が訪れるのかを見てみましょう。きっとそこにはあなたの出口のヒントとなるものが隠されているでしょう。

【ペットロス 最初の反応】
まず最初の反応は事実を否定することです。強い感情を整理することができず、事実を否定することは通常の反応で、ショックによる精神を守る為に自然にわきあがってくる感覚であり、正常な防御システムなのです。確かに最愛のペットの死を正面から受け止めることは難しいことですが、死を受け入れ、さらに死を許すことが最後にできる愛情なのかもしれません。それができたときにはじめて「意味ある死」となるのではないでしょうか。この時期にたくさん泣くことは非常に重要な意味を持ちます。

【その次に湧き上がる感情】
その次には「早く治療してあげたら…」とか「もっと早く気付いてあげられたら」といった罪責感に悩まされます。自責の念に駆られることと同時に、事実を受け入れなければならないという気持ちと受け入れたくないという激しい感情がぶつかり合い「怒り」という感情が沸き起こることもあります。

【死を認識する最も辛い時期】
ある程度乱れた感情が落ち着くと、冷静に「死」を認識する最も辛い時期に入ります。一緒に過ごし楽しかった時間や懐かしい思い出を回想し、悲しみが込み上げてくる段階です。この時期にもやはり涙を流し、自分の気持ちを素直に表現することが大切となります。「諸行無常」という言葉がありますが、この世の全てが常に流動し、不変の存在がないという教えです。そして現状を受け入れることができれば、徐々に悲しみから開放され、ペットのいない生活に順応してゆくステージへと移行してゆきます。

【ペットへの感謝へと変わる感情】
喪失感や悲しみから完全に解き放たれるわけではありませんが、それ以上に楽しかった思い出や癒された瞬間を思い出し、ペットに対する感謝の気持ちへと変化してゆく時期がやがてやってきます。ほとんどの人がこのステージまで来ると、回復傾向を示すようになります。自分の人生が終わったわけではないというポジティブな気持ちとなり、空間的にも精神的にもペットのいない生活を肯定できるようになり新しい生活を再構築していくことができるようになります。

【ペットへの感謝へと変わる感情】
ペットに限らず大切な存在を失った時に人に一定の感情パターンがあるわけではありませんが、誰もが無意識のうちにこれらの過程を経て新しい環境に順応していきます。そして深い悲しみは忘れ去られるわけではなく、心のずっとずっと奥の引き出しに大切に保管され、誰もが必ずこれまでどおりの生活を送れることを忘れないでください。


★ペット間のペットロス★

ペットを失って悲しむのは飼い主だけではなく、共に時間を過ごした同居の動物達も同じです。

一緒にプロレスごっこをしていた相手が突然いなくなり、いつも座っていた指定席が空席となっていれば同居の動物達も気付きます。仲間が突然いなくなった後に食欲や元気がなくなったり、性格にも変化がでることがあります。
 
言葉は通じなくても動物達は変わってしまった状況を確実に認識しているのです。


★ペットロスに対する対処法★
 
自分の感情に素直に従ってたくさん泣いて涙を流すことが最も大切です。
また自分の気持ちを理解しれくれそうな仲間や友人に、今の気持ちを率直に話すことも必要となります。そして傷ついた気持ちを理解しようとしてくれる人と接するように心がけることが必要です。
場合によっては、心療内科医あるいはペットロスカウンセラーと話をすることによって、精神的にも心理的にも安定するかもしれません。また同じ悲しみを共有できる仲間が集まっている集会に参加することにも解決策を見出すことに役立つかもしれません。

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