獣医師や看護師が贈るペットコラム
獣医師や看護師が贈る
ペットコラム

いつでも元気にいて欲しいからここからコラムをお届けします

ペットクリニックHOME » 病気と予防 » 一覧 » 愛犬・愛猫の健康相談室【片陰嚢について】

健康相談室

愛犬・愛猫の健康相談室【片陰嚢について】

愛犬・愛猫の健康相談室TOPへ戻る⇒http://www.petjpr.com/suzuki/health/soudan/

Q.飼主様:

はじめまして。
いつもメルマガ愛読させて頂いております。

獣医師相談コーナーは、とてもいい企画ですね!
かかりつけの獣医師さんを信頼していますが、セカンドオピニオンが欲しいという思いもありますから・・・。

そこで、早速ですがぜひご意見をお伺いしたい件があるので、お願い致します。
我が家では、シェットランドシープドッグの4歳になるブルーマールの男の子(去勢未済)と暮らしているのですが、この子が片方だけ陰嚢なのです。
この子の出産時、2頭のみでもう1頭の子は死産だったので、確認はできませんが、他の兄弟達には陰嚢の子はいないようです。
放っておくと、腫瘍になりやすいとも聞きますし、手術したほうがいいとは思いますが、手術となると、全身麻酔にもなりますし、体への負担が心配です。

以前に、乳歯残存で手術を行った際は、術後2日ほど元気がなかったので・・・。
手術をするとなると、やはり若い今のうちに行った方がよいのでしょうか?
ご回答、よろしくお願い致します。



A.先生:

かかりつけの獣医さんと信頼関係があるのはとてもいいことですね。
もちろんその獣医さんだけでも十分なのですが、セカンドオピニオンでほかの獣医師の考え方やその病気に対する治療法の違いを知ることにより、その子の病気に対する視野を広げることが出来ます。

お問い合わせの件に関して返答いたします。
片睾丸であるということですが、もう1つの睾丸は外から見えるところにありますか?
それともお腹の中にあるのでしょうか?
精巣はお腹の中と同じ体温では熱くて精子を作れなくなってしまうため、成犬になるまでに陰嚢の中(通常の位置です)に入って体温より少し涼しいところで精子を作ります。
しかし精巣がお腹の中に入ったままだと精巣は熱くて精子を作れず機能不全となり、そのまま小さくなってしまうか逆に腫瘍として大きくなってしまう危険性も十分にあります。

若いうちはそのような症状が見られないことが多いので、飼い主さんはそのままでもいいかと様子を見てしまいがちですが、老犬になり代謝が悪くなってホルモン異常などが起こり始めるとお腹の中に残っている精巣が悪さをし始めることがあります。そして結局は具合が悪い状態でリスクをしょいながらの手術・・・なんてことになるケースも多いのです。

一度麻酔をかけた時その子の元気がなくなったのであれば、また麻酔をかけることに不安があるのは当然です。それにもちろん陰睾の子が100%腫瘍になってしまうわけではありませんし、飼い主さんのわんちゃんですから強制ではありません。
しかしもし今後、「あの時手術していればよかった・・・」という状態に遭遇してしまったら、飼い主さんの後悔は相当なものになってしまうかもしれません。それならば、若くて健康なうちに手術をして、今後起こる可能性のある病気を一つでも減らしてあげた方が飼い主さん自身も安心するのではないでしょうか?
麻酔が不安というのであれば、今では麻酔の種類もたくさんあるのでその子に合ったものを選ぶこともできますし、麻酔前に健康診断や血液検査などをすることで安全に麻酔がかけられるかどうかを獣医さんに診てもらってから手術をするのはいかがでしょうか?
血液検査をすることにより今のその子の健康状態もわかるので一石二鳥だと思いますよ。

また何かありましたらお気軽にご相談下さいね。


愛犬・愛猫の健康相談室TOPへ戻る⇒http://www.petjpr.com/suzuki/health/soudan/