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膿皮症・・一番多い犬の皮膚病です[皮膚]

ブツブツができて、広がってきて、痒くなってくる。そんな犬の代表的な皮膚病「膿皮症」についてお話したいと思います。

★膿皮症の分類★

感染の浅い順に表面性膿皮症(膿痂疹)、浅在性膿皮症、深在性膿皮症に分けられます。

【表面性膿皮症(膿痂疹)】
皮膚の表面のみに感染している状態です。肉眼で見るとプチっとしたニキビのような小さな膿ができています。(丘疹と呼びます。)病変の色は皮膚の色そのものか、もしくは膿が多く溜まっているケースでは薄い黄色をしているのが確認できます。

【浅在性膿皮症】
細菌の侵入は少し深く、毛包(毛の根元)の角質層や毛包と毛包の間の表皮の中に広がっています。肉眼で見た病変部は表面性膿皮症と同じような病変と、小さな丘疹がはじけた赤くて丸い病変が混在します。毛包が炎症で破壊されると毛が抜けてしまいます。

【深在性膿皮症】
細菌の侵入は真皮と呼ばれるもっと深い部分までおよびます。痒みもひどく、カサブタが出来て出血したり皮膚が部分的に象のように厚くなったりします。全身状態にも影響を及ぼし、熱が出たり元気がなくなったり、食べていても痩せてきたりすることもある重症の状態で、治るのも時間がかかります。

★どんな子が膿皮症になるの?★

どんな犬種でも膿皮症になることがありますが、ダックスフントやゴールデンレトリバー、キャバリア・キングチャールズ・スパニエル、ミニチュア・ピンシャーなどは罹りやすい犬種です。典型的には0歳から2歳くらいまでのまだ若くて皮膚が弱い時期によくなります。

また歳をとって内分泌疾患(ホルモン系の病気)や肝臓病などなった子にも多くみられます。アレルギーや脂漏体質(ベタベタと脂っぽくなりやすい皮膚の体質)の子は膿皮症を繰り返しやすい体質と言えます。

★どんな症状になるの?★

最初は表面が小さく化膿しているだけですが徐々に深く、かつ数多くの病変に進行していきます。

病気が進むにしたがって痒みや脱毛がひどくなるのが特徴的です。幼い子では下腹部などおしっこで汚れやすい部分、全般的には体幹部(胴体部分のこと=背中とお腹)に病変がよく見られます。

脱毛が起きてから発見される場合、やたらと痒がることから発見される場合や、見た目や触った感触で皮膚のブツブツや円形病変から発見される場合などがあります。

★どうしてなるの?★

湿気や汚れ、痒みによる掻き壊しなどにより、細菌が繁殖しやすく、また小さな傷口から角質内に侵入しやすくなることで病変が生じます。根本的な原因は分からないことも多くありますが、アレルギーや内分泌疾患が原因で、膿皮症になりやすくなることもあります。

細菌が増殖することで産生される物質が炎症を引きおこし、滲出物(体内からの分泌液の排出。浅い傷口から染み出る透明の液体のこと)がまた細菌の栄養になって…と悪循環ができてひどくなっていきます。 

★どんな検査をするの?★

よく似た症状になる皮膚病に、皮膚糸状菌症(カビによる皮膚病)や、ニキビダニ症、疥癬症などがあることから、これらの皮膚病と区別するために毛を抜いたり、フケを集めたり、皮膚表面の細胞を顕微鏡で見る、などの検査を行います。

膿皮症と他の皮膚病が合併している可能性が高い場合、血液検査や皮膚病理検査が必要になる場合もあります。

★どんな治療をするの?★

診断がついたら、抗生物質を飲ませる治療が一般的です。飲ませる期間は2週間以上に及ぶことがほとんどです。

多くの皮膚科医の経験から長めの投薬期間が必要と考えられています。短い投薬期間ではすぐに再発するケースが多いからです。

非常に軽症の場合や部分的な場合は、シャンプー療法のみ行うケースもあります。特に幼犬で小さな病変の膿皮症は自然と治る場合もあります。

他の皮膚病に合併している場合、両方の治療を平行して進めます。

★予防について★

尿で汚れやすい下腹部、食べ物で汚れやすい口の周り、分泌物などで汚れやすい部分(陰部の周囲や内股)は常に清潔にしておきましょう。全身をよくブラッシングしてあげて皮膚の風通しを良くしておきましょう。雨に濡れたあとやシャンプー後は十分に乾かしましょう。

膿皮症になりやすい犬は何度も繰り返す傾向があります。予防に心がけると共に早期発見・早期治療を心がけましょう。早期に発見することで少しでも投薬期間を短くすることができます。
そのためにはコミュニケーションを取りながら毎日全身をよく触ってあげたり見てあげたりすることが大切です。全身どこでも触らせて、手入れをさせるように慣らしておきましょう。

キーワード

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