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犬猫の真菌症 〜実は水虫と同じカビなんです〜 [皮膚]

皮膚糸状菌はカビの一種であり、犬猫のみならず、ウサギ・フェレット・モルモット・チンチラなどにも見られ、人にも感染を起こす人畜共通感染症として知られています。


★誰がなりやすいの?★ 
 
皮膚糸状菌はカビの一種であり、犬猫のみならず、ウサギ・フェレット・モルモット・チンチラなどにも見られ、人にも感染を起こす人畜共通感染症として知られています。

通常は、幼い犬猫に症状が現れることが多く、ほっといても自然と治ることもあります。また、不顕性感染(菌はもっているが、症状はない)をしていて、キャリアー(つまり病原菌の運び屋)状態になっていることもあります。

また、大人になっても、皮膚状態の悪化・抵抗力減弱、他の全身性の病気(基礎疾患)による抵抗力の低下によって症状が現れることがあります。


★本当に水虫みたいなの?★ 
 
一般的には、脱毛・鱗屑・紅斑等の症状が現れます。(動物種によって異なる面もありますが)犬の初期症状としては、円形に脱毛・鱗屑(りんせつ)を生じ、赤く炎症を帯びることが多いようです。猫では犬とは異なり、赤く炎症を起こすことは少なく、普通の湿疹のようなこともあるので、最初は糸状菌症として扱われないこともあるかもしれません。

かゆみは通常無いか、あっても軽度なことが多いようです。ただし、モルモットでは二次感染からかゆみが強い傾向にあります。

犬や猫などから人に感染した場合は、比較的特徴的な状態、リング状の赤みとかゆみが現れます。感染の原因は、感染動物との接触、または環境中の真菌要素(胞子など)の定着等によって起こります。


★足の指とかも症状が出ますか?★
 
四肢の指に出ることも多く、他に顔・頭〜頸部も多くみられます。ただし、身体のいろんなところに感染を起こし、全身へ進行することもあるといえるでしょう。


★どうやって調べますか?★ 
 
皮膚病の部分の被毛を顕微鏡で調べることで、ある程度診断されることもあります。しかし確定は、被毛や鱗屑を使った培養検査で判断されます。

培養検査の場合、結果は7〜10日後となりますので、それまでは獣医師の指示に従い、ある程度の初期治療が行われることもあります。


★完全に治るのでしょうか?★ 
 
適切な治療により、特に幼若時ほど、たいていの場合は完全に良くなります。成犬で基礎疾患があり全身的に症状が広がっている場合や、治療に対しての反応が良くない場合では、完全に治らなかったり、再発を繰り返したりすることもあります。

治療中のときは、できれば毛刈りをし、全身薬浴、病変部への外用、それと併行して飲み薬を処方していきます。場合によって、補助製剤も使います。

とくに大人で基礎疾患がある場合は、その治療が重要といえるでしょう。


皮膚糸状菌症は、比較的身近なものだと考えられます。幼若時に多くみられますが、治療によってたいてい良くなるので心配は少ないかとも思われます。しかしながら人畜共通という観点からは中途半端に治療をすることなく、きっちりと治し、飼い主さんにも疑わしい症状が見られれば、すぐ皮膚科へ行くことも重要です。

再発や運び屋にならないように、治療を十分行うと共に環境への対処として、日頃から十分な換気をし、愛犬や愛猫が普段使用しているもの(タオル・ベット・服など)をよく叩いたり洗濯したり日干しにしたりと清潔に保つことを心がけましょう。

治療が終了した後も、定期的に体を洗って皮膚・被毛のケアを実施し、健全な状態を保つようにしてあげてください。

キーワード

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