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猫の下顎にニキビ?・・ざそうの話 [皮膚]

ネコちゃんのあごを撫でていて、黒いポツポツがあるのを発見したことはありませんか?ネコちゃんのざそうとはあごと下側の口唇に限定してできる人間のニキビのような病変です。

★猫のざそうとは?★ 
 
ネコちゃんのざそうとはあごと下側の口唇に限定してできる人間のニキビのような病変です。大抵1歳頃からでき始め、治ったりまた悪くなったりを繰り返します。初期段階では、小さな黒いポツポツがあごや唇の周りの毛に付着している程度で、これらは進行して痒みや痛みが出てくるまでネコちゃんはそんなに気にしません。放っておいて悪化してくると毛が抜けたり皮膚が黒っぽくなったり、潰瘍ができたりします。


★原因はなんですか?★ 
 
この病変を作るのに直接的に関与している悪者は、実は健康なネコちゃんや人の皮膚表面に当たり前のように存在している細菌などです。動物や私達の皮膚表面には、いつも色々な菌がいて悪さをすることなく私達と共存しているのです。

しかし、動物側の免疫状態や皮膚の代謝が悪化すると、待ってましたとばかりに一気に増殖します。そして皮膚が炎症を起こすのです。


★きっかけはなんですか?★ 
 
では、ネコちゃんの場合にこの悪者が一気に増殖するきっかけは何なのでしょう? 

絶対にコレ! という原因は分かってはいませんが、過剰に生産された皮脂が毛根部に詰まることによって汚れが溜まり皮膚にいる細菌が一気に増殖しやすい環境ができてしまうのだと考えられています。

ちなみにオス猫とメス猫に発生頻度の差は見られないことから、性ホルモンはあまり関係ないように思われます。


★どんな症状ですか?★ 
 
症状はネコちゃんによって様々ですが、以下のようなものがあります。

先端の黒い小さなニキビがあごと下唇にできる。
あごが腫れる。
赤く腫れている。
毛が抜ける。
黒ずんでくる。
痛みが伴う。

 
ネコちゃんは、病状が進行して痒みや痛みが出てくるまであまり気にしないことがほとんどですから、飼い主さんが注意して見てあげましょう。


★ざそうのときの治療方法はなんですか?★ 
 
一番重要なのはニキビのできている部分を清潔に保つことです。ニキビが発生するあごの下は、食餌の時や水を飲んだ時に汚れが付きやすく、ネコちゃん自身もなかなか綺麗にできない部分です。汚れが付いているなと飼い主さんが気付いたときには、以下のことを実践してみてください。

@毎日10分ほどお湯に浸したタオルやティッシュで拭いてあげて綺麗にする。この時ゴシゴシと力を入れて拭くのではなく、汚れをお湯でふやかして取る感覚で行いましょう。
A汚れを綺麗にした場所の水分をきちんとふき取る。



先ほど紹介した二つの方法を行ってあげるだけで、大抵のネコちゃんのニキビは治っていきます。

しかし、清潔に保つだけでは炎症がなかなか収まらずに赤くただれてきたりする場合もあります。そのような場合には薬局に売っている消毒液(小児用のもの)を使うか、動物病院で処方される消毒液を使って細菌の増殖を抑える必要があるでしょう。それでも良くならない場合には、炎症を抑える飲み薬や抗生物質を動物病院で処方してもらいましょう。

ネコちゃん自身は症状が進行しないと気がつかないことがほとんどですので、飼い主さんが日々気にかけてあげるよう心がけてあげましょう。

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