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皮膚

皮膚病予防としてのスキンケア [皮膚]

皮膚予防には、お手入れがとっても大事です。しっかり習慣付けたいものですね!?


★手入れが一番大事です!★

特にこの時期から皮膚病の原因の1つであるノミやダニの活動が活発になり、また梅雨により湿気も多くなるため皮膚病になりやすくなります。皮膚病にならないための第一の予防策はズバリ! 皮膚のお手入れです。

まず、散歩から帰ってきたら汚れを落とします。しかし人間と違って皮膚が弱く毛で覆われている犬は、シャンプーが皮膚炎のもとになることもあります。シャンプーはむやみに使わないようにし、普段は濡れタオルで足や体を拭いてあげる程度にして、ゴミやばい菌を取り除きましょう。
 
その後、全身をブラッシングをします。皮膚の血行がよくなり、新陳代謝を促進するので、食欲も増し、健康増進に役立つと言われています。また、ブラッシングにより毛をかき分けて皮膚を見ることができるので病気やケガも早く発見できます。

何よりもお手入れをすることで触れ合う飼い主さんとのスキンシップが、心身ともにペットの健康維持の特効薬と言えるでしょう。皮膚病は薬ばかりに頼っていても治るとは決して言い切れません。毎日のお手入れは皮膚病を治す、また予防する大きな役割をしているのです。


★お手入れ時に全身をチェックしてみましょう!★
 
お手入れの時間は皮膚の状態を観察できる時でもあります。全身をチェックして病気の予防、早期発見しましょう!

■足やお腹の毛が濡れていませんか?
濡れたままにしておくと皮膚病になりやすくなります。タオルやドライヤーで十分に乾かし指の間や脇、股、皮膚の垂れた部分もよくチェックして、湿気を残さないようにしましょう。

■ノミやダニなどの寄生虫がついていませんか?
ノミやダニがついていると掻いて皮膚を傷つけたり、アレルギー性皮膚炎を起こすことがあります。ノミ・ダニ予防のお薬で駆虫してあげましょう。

■皮膚が赤くなったりただれたりしている所はありませんか?
湿疹、腫れ、化膿、脱毛などがあったり炎症を起こしていると、その後かゆがったり気にして舐めたりして皮膚の症状を悪くしてしまうこともあります。早めに動物病院で診てもらいましょう。


★換毛期は特に要注意です!★
 
夏毛と冬毛が生えかわる、年2回の「換毛期」は特に要注意です。その時期にたいていの犬は毛がごっそりと抜け、毛玉ができやすくなります。もちろんお手入れには普段の倍以上の時間と手間がかかりますが、その時に抜けるべきアンダ−コートを抜かずに残したままだと、皮膚病はもちろん体の体温調節もできなくなり、熱中症などの障害が出てきかねません。人間が真夏に冬の厚いコートを着ているのと同じ状態なのです。
 
正しいブラッシングをして抜け毛をしっかりと取り除き、健康な状態を保ちましょう!


★正しいブラッシング&お手入れのポイント★

初めてのお手入れは…

生まれて初めてお手入れする時はほんの短い時間で終わりにしましょう。痛がったり嫌がったりしないように、無理をしないのがコツです。毎日のお手入れは我慢させてするものではなく、飼い主さんに触ってもらえる楽しいひとときで、リラックスできる時間と思わせるようにしましょう。

お手入れは散歩の汚れ落としからはじめましょう!

「お手入れ=ブラッシング」と思いがちですが、まずは散歩や運動でついた汚れを拭いたり、雨などで濡れた部分をよく乾かすことからはじめましょう。その後に蒸しタオルで体を拭きながら皮膚の様子を観察して、皮膚病になっていないかどうかチェックしましょう。これはどの犬にも共通のスタートです。

短い毛の子はお手入れをしなくてもいいの?

いいえ、どんな犬や猫でもお手入れは必要です。しかし毎日のお手入れはタオルで拭く程度で大丈夫です。ブラッシングは週に1〜3回、金属のコームか獣毛ブラシでするくらいが目安です。また、短い毛の換毛期の抜け毛取りにはラバーブラシ(ゴム製のブラシ)が威力を発揮します。

毛玉はどこにできやすいの?

脇や股やお尻のほか、耳の飾り毛、足の付け根もやわらかい毛のため毛玉になりやすいところです。また、その場所はたいていのペットがブラッシングを嫌がり飼い主さんも十分な手入れができないため、よけい毛玉になりやすくなります。よって常にチェックして毛玉ができないようにしておきましょう。

ブラッシングしていて毛が引っかかったり、毛玉ができてしまったらどうするの?

毛が引っかかったら強引にとかそうとせず、毛をかきわけてアンダーコートを十分にとかします。とかしにくい時はスリッカーブラシか金属のコーム(まず目の粗いもの→細かいものへ)を使いましょう。

やわらかい毛が絡まっている場合は毛をごく少量ずつに分け、毛先の部分からとかします。皮膚を引っぱらないように毛の根元を手の平で押さえ、とけないところは指先でほぐすようにしましょう。この時ももちろん無理は禁物です。

また、どうしてもとけない毛玉は皮膚から離れた部分に少しはさみを入れ、コームで毛玉を崩していきます。それでもとけないときは無理にほぐそうとせず、トリマーさんにお任せしましょう。

シャンプー時の基本は…

十分にブラッシングをして毛玉や抜け毛を取り除いた後にシャンプーをしましょう。毛玉が残ったままだとシャンプーをすることでよけいに毛玉になり、また十分乾かしきれないため皮膚病の原因になること間違いなしです。
シャンプー後は十分にすすぎをし、洗い残しのないようにしましょう。その後ドライタオルなどで全身の水分をよく拭き取った後にブラッシングをしながら熱くない程度のドライヤーで乾かしましょう。濡れたままやもつれがあるままにしておくと、蒸れて皮膚病を起こしやすくなります。

シャンプーは1ヶ月に1回程度で十分です!

皮膚病でもないのにシャンプーを頻繁にすると、皮膚の表面を覆っている油分のバリアーがシャンプーにより落ちてしまうため、細菌感染を起こしやすくなったり乾燥肌になったりと、皮膚病を起こす原因となります。毛の汚れはブラッシングでも十分取れます。シャンプーは1ヶ月に1度程度にしましょう。

乾燥する季節には?

冬や被毛が乾燥しているときは静電気が起こりやすくなります。ブラッシングする前に薄めたリンスや水を体にスプレーして静電気を防止しましょう。専用の静電気防止液なども市販されています。


★いろいろな面から皮膚病を予防しましょう!★
 
今回お話したお手入れ以外にも、普段ペットが使っているハウスやベッド、クッションの清掃をこまめに行い周りの環境を清潔にすることも大切です。また、晴れた日に日光消毒を行ったり、掃除機でダニの死骸や害虫の餌になるフケなどを取り除き、アレルギーや細菌感染の原因となるようなものをなくしましょう。

治すのに時間がかかる皮膚病を予防するには、飼い主さんの日頃の観察や管理がとても大事になります。時間をかけて根気よく治療を続けていかなければならないやっかいな病気になる前に、家でできるペットのお手入れや掃除など、ほんのわずかなことでもしてみましょう。それが皮膚病の予防にもつながるのです。

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