獣医師や看護師が贈るペットコラム
獣医師や看護師が贈る
ペットコラム

いつでも元気にいて欲しいからここからコラムをお届けします

ペットクリニックHOME » 病気と予防 » 一覧 » 冬に気をつけたい健康管理(ニャンコ編) [予防医学]

予防医学

冬に気をつけたい健康管理(ニャンコ編) [予防医学]

「冬に気をつけたい健康管理(ニャンコ編)」として、寒い冬を乗り切るための、猫の上手な健康管理をお話したいと思います。
 

★オシッコのトラブルに気をつけましょう★

冬に多い猫の病気といえば、泌尿器系の疾患があります。
猫はもともと南方系の暖かい地方の動物のため、寒さには弱く、乾きに強いため水をあまり飲まない性質があります。

冬は気温が下がることでお水をあまり飲まず、運動量も少なくなるためオシッコの量や回数が減ってしまいます。回数が減ってしまうと、オシッコが濃くなりミネラル成分が結晶化しやすくなります。

オシッコの中に結晶ができてしまうと尿道を刺激して炎症を起こさせます。炎症が起こると出血したり、膀胱が膨らまなくなったりします。また、結晶が砂状になると、尿道を詰まらせたりします。詰まりやすいのは尿道が長くて細いオス猫に多く、早く処置をしないと命にかかわる場合もあります。

・予防法を教えて!

猫は清潔好きなので、トイレが汚いとオシッコを我慢することがあります。常にトイレはきれいにしておきましょう。また、お水を数ヶ所に置いたり、お気に入りの場所に置いてあげるなど工夫をしてあげて、できるだけ水を飲ませてオシッコを薄めるようにしましょう。

なかなか水を飲まない場合は、ご飯をドライフードから、水分のあるウェットのフードに変えて水分を摂取する方法もあります。日頃からウェットフードに慣らせておくといいですね。
丸一日オシッコが出ないようならば、すぐに動物病院に連れて行きましょう。


★ウィルス、細菌感染に気をつけよう!★

冬は、寒く空気が乾燥しやすいため喉や鼻の粘膜の働きが弱まります。そのため風邪のような症状にかかりやすくなります。これは主にウイルスや細菌感染が原因です。

症状はくしゃみ、鼻水、咳、発熱を起こします。多頭飼育の場合、1匹がウイルスや細菌に感染してしまうと、感染が広まる可能性が十分にありますので早めの治療が大切です。

また子猫や老猫は抵抗力が弱いため、かからないように十分気をつけましょう。
 
他にも寒い時期に気をつけたいウィルス、細菌感染がありますので挙げてみましょう。

・猫ウイルス性鼻気管炎

鼻水や排泄物などから直接・間接的に感染します。体力のない子猫や老猫の場合、命を落とすこともあります。

くしゃみ・鼻水・元気や食欲がなくなるなどの症状が見られます。進行すると鼻がつまって慢性副鼻腔炎や呼吸困難、気管支炎から肺炎になったりもします。

一旦回復した猫でも、体力や抵抗力が下がるとまた増殖し、再発することもあります。このウイルスは低温に強く、冬は活発に活動するので注意が必要です。

・カリシウイルス感染症

猫ウイルス性鼻気管炎と症状は似ていますが、舌炎や口内炎ができて口の中が荒れてしまい食欲がなくなります。症状が進行すると肺炎や気管支炎、結膜炎になることもあります。感染している猫と接触することで感染してしまいます。

上記のようなウィルス、細菌感染を防ぐためにも1年に1回の予防接種を受けるようにしましょう。


★暖房器具に注意しましょう★

ストーブやハロゲンヒーターなどに近づきすぎて火傷をしてしまうこともあります。
また安全だと思われているホットカーペットや電気毛布なども寝返りをせず、長時間同じ姿勢でいると低温火傷を起こしてしまいますので、注意しましょう。

こたつに長時間入ってしまい、熱射病のような症状にならないように注意してください。

また、電気のコードをかじって火傷や感電をすることもあります。電気コードはペットの口が届かない所を伝わせるか、カバーをするようにしましょう。ホームセンターなどに販売している電気コードのカバーを使ったり、いたずらしやすいところにゴムホースを通したり、ビニールテープを巻いて防止しましょう。


★肥満に注意★

寒い冬だと、暖房の効いた暖かい部屋でくつろぐ機会が増えるため運動量が低下し消費するエネルギーも減ります。運動量が減った時に注意したいのが肥満です。

肥満は、心臓病や気管の病気、心肺疾患、関節疾患、不妊や難産、日射病、また皮膚病などの様々な病気を起こしやすくします。また感染症を起こしやすくしたり、免疫力の低下も引き起こしたり、手術時の麻酔の危険度も高まります。

肥満を予防するためには無理にご飯の量を減らさず、体重維持または減量用のご飯をあげたり、体重の測定とその子に合ったご飯の量を調節しましょう。

・理想の体系は?

体重や大きさはその子の骨格などによって違ってきます。肋骨が軽く触れ、上から見て適度なくびれがあります。肥満になると肋骨も分からなくなり、腰のくびれのなく背中も平らな状態になります。

・体のケアをしましょう
 
飼い主さんの都合によって、部屋の温度を調節してしまいがちですが、昼間は暖房が強く暖かい部屋も夜になると暖房を消してしまうので寒い・・・を繰り返してしまうと、猫は体調を崩してしまいます。夜はペットヒーターを使う、などして寒くないようにしてあげましょう。

また毛づくろいをする際に、冬は生えている毛の量が多いため飲み込む量も多くなり、毛球症になりやすくなってしまいます。こまめにブラッシングをして、抜け毛を取り除き毛球症を防ぎましょう。また、皮膚のマッサージにもなり保温性を保つアンダーコートというやわらかい毛の発育を促進します。


冬に気をつけたい健康管理(猫編)はいかがでしたか?
飼い主さん、ネコちゃん共々元気な冬が過ごせるように、健康管理には気をつけましょうね!

キーワード

冬 尿 おしっこ ネコ 寒さ ウィルス 細菌感染