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12月のColumn ★猫の爪との付き合い方★

あっちこっちに爪を研がれて困っていませんか?まずは、爪研ぎのなぞを知ってみましょう。


▲▽猫の爪とぎの秘密▲▽

猫はよく爪を研ぎますね。中には、家具やおうちの壁で爪を研がれてしまった‥という飼い主さんもいるかと思います。では、なぜ猫は爪を研ぐのでしょうか?そしてどうすれば爪を研ぐ猫の習性と上手くお付き合いできるでしょうか?

猫の爪との付き合い方についてお話したいと思います。


▲▽猫の爪はどうなってるの?▲▽

人間の爪(指)の数は手が10本、足も10本ですが、猫の爪(指)の数は前足が10本に対して後足が8本です。猫の爪は内側と外側の多層構造になっており、人間と違って縦に裂ける構造になっています。

爪を研ぐとその一番外側の部分が剥がれ落ちる事で内側が出てきて尖った形になります。“爪研ぎ”は実際には爪研ぎではなくて“爪の外側はずし”なんです。人間の爪と同様、猫の爪もほっておけば伸びていきます。そして爪の最も内側には神経と血管が走行しています。


▲▽爪とぎの意外な目的とは?▲▽

猫科の動物は狩りの名人です。野生の猫科動物にとっては爪を常に研いで尖らせておくことで獲物を確実に捕らえ、押さえ込む効果を高めることができます。また敵に襲われて戦うときや縄張り争いなどでも大切な武器になります。

猫の鋭い爪はこのように野生では最強の武器となりますが、ハンティングや戦う機会の少ない現代の家猫にとっては一生懸命爪を研ぐ必要性はないはずです。でも実は爪研ぎには単に爪を尖らせておくこと以外にも目的があるのです!

人が汗を出すのは全身にエクリン腺が多く分布するからです。一方、猫はエクリン腺が足の裏(肉球)にしか存在しないので肉球からしか汗をかきません。

フランスの獣医行動学者の研究によって、猫が分泌するフェロモンがはじめて確認されましたが、猫の顔や尻尾にはそれぞれに特有のフェロモンを分泌する臭腺があり、室内の柱や家族にその部分を「スリスリ」させて、自分の匂いをこすりつけて「マーキング」します。

実は肉球にもそのような分泌腺があり、爪研ぎの際にパットから出る分泌物をこすり付けて自分の臭いをつけることにより安心しているのではないかと考えられています。

▲▽決まった場所で爪研ぎをうまくさせる方法▲▽

このように、爪研ぎは猫にとってさまざまな目的があり不可欠な行為です。とはいえカーペットや壁をボロボロにされるのはやはり困ってしまう。と思い爪とぎマットやキャットタワーなどを用意しても、肝心の猫ちゃんがそっぱを向いてしまう事があります。

これには猫なりに事情があり、実は決まった場所で爪研ぎをさせるにはいくつかコツがあります。

おうちの猫ちゃんが好んで爪を研ぐ場所と研ぎ方をよく観察してみましょう。床で爪を研ぐのが好きな子と、伸び上がって爪先立ちで爪を研ぐのが好きな子がいます。カーペットで研ぐのが好きな子とダンボールで研ぐのが好きな子がいます。

いろんな爪研ぎが市販されていますが、その子の好みの材質の物を好みの位置(床や壁、高さも注意!)に取り付けましょう。

猫がそこで爪を研いだ時、グラグラして不安定なのも良くありません。用意した爪研ぎが家の中で最も爪を研ぐのに心地よいものであれば他の場所ではほとんど爪を研ぎません。

さらによく観察すると寝起き、ご飯の後など行動を変える節目節目で猫なりに生活リズムを整えるかのように爪を研いでいます。猫にとっては爪研ぎはどうしても必要というだけでなくお気に入りの嗜好品、軽いウォーミングアップのような役割も果たしているようです。

このような習慣を利用して置き場所にも工夫していくつか取り付けてみましょう。部屋と部屋の境目、食器のそば、猫用ベットやトイレのそばなどが効果的です。


▲▽猫の習性を理解しよう!▲▽

もしどうしても爪研ぎの場所をコントロールできない場合は、しょっちゅう爪を切るか、専用の爪カバーをはめる方法などもあります。これらの事柄は怖がらず大人しくできるように小さい頃から習慣をつけておかないと家の人は引っかかれたり、猫は逃げ出したり大変な騒ぎになってしまいます。

猫の習性をよく理解してあげ、飼い主さんと楽しいペットライフが送れるといいですね!

キーワード

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