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うちのネコが高齢になったら【飼い方】

老猫になると自然とおとなしくはなるけれど、病気の兆候を見逃さないで!一番注意しないといけないのは慢性腎不全だって言うこと知っていますか?自分で自分の健康をコントロールできない猫さんの健康は飼い主さんが考えてあげましょうね!


★いつから老猫?★

犬は7歳くらいから老犬と呼ばれるようになりますが、7歳の猫は全く「老」という感じはしません。愛猫家なら「そう、そう」と同感していただけるでしょう。


確かに以前に比べると運動量や食事量について、パンチの威力が落ちていると感じるかもしれませんが、それは老化ではなく単に面倒になってきたから、または性格が丸くなってきたからということもあります。

もともと猫は、犬のように家族の様子をうかがいながら常に動き回っている動物ではありませんから、足腰が鈍くなってきたとか、目が見えにくくなっている、という現象を飼主さんが気付くような行動もあまりありませんし、実際にこのような老化現象が目に付くようになってくるのは、犬よりもずっと老齢になってからです。「老猫」と呼ばれるようになるのは、10歳を過ぎてからが一般のようです。

また犬とは違い、「弱くなった」ことで「歳を取った」と認識することが多いでしょう。例えば、外の世界に縄張りを持つ猫がケンカして傷を負って帰宅するようになったり、パンチしてくるはずの行動をうなるだけで許してくれたりすることで気づくのです。


★病気の早期発見★

食欲が落ちたり元気がないなと思ったりして、「病院に連れて行ってみようかしら」と決意した飼主さんがケージを持ち出して猫を捕まえようとした途端に逃げ出してしまい、「これだけ動けるのなら大丈夫なのかしら」と、連れて行く手間も手伝って、受診を見送ってしまう事が多くあります。

これが、病気の早期発見を逃してしまう一番の原因です。先述のように猫はもともと動き回る動物ではありません。いざという時に思うように動くために、体力はなるべく温存しています。ですから、常にごろごろしているのは、ごろごろしているのか体調が悪いのか判断が難しい事は確かです。しかし、飼主さんの直感は信用するべきです。猫にとってケージに入れられる時は、まさに「いざ」という時なのですから暴れるのは当然ですが、どうにかして捕まえて動物病院に連れて行くべきです。


糞便検査、尿検査、血液検査など、多少の時間と費用は必要になるかもしれませんが、健康が証明されれば一安心ですし、検査しなければわからない程度の初期の病気が見つけられれば、すぐに治療を始める事ができ、手間も費用も猫の苦痛も少なくて済みます。


★慢性腎不全★

老猫でとにかく多いのがこの慢性腎不全です。腎臓の仕事は、血液のゴミを取る事です。血液をろ過して体内のゴミをオシッコとして捨てる機能が落ちてしまうと、体内にゴミが残ってしまいます。このゴミをどうにか体の外に捨てる為に、慢性腎不全の猫はオシッコの量が増えるのです。


慢性腎不全の初期症状は、飲水量の増加です。生活環境や食生活によって、正常な飲水量には個体差がありますから、何mlなら普通、とは一概に言えません。しかし、若い頃と比べて水を飲んでいるところを多く見るようになったり、水の皿を取り替えるときの残量が少なくなったりすることで、飲水量の増加に気付く事はできます。

もう一つの症状は、オシッコの量が増えることです。近ごろの猫トイレや猫砂はとても質が良いので、気付かない飼主さんも多いようですが、オシッコの量が増えると同時に、色が薄くなりあまり臭いもしなくなります。オシッコの黄色と臭いは体内のゴミの色と臭いですから、腎臓の機能が落ちると、1回のオシッコに出てくるゴミの量が減ってしまうため、色と臭いが薄くなるのです。トイレに行く回数は増えたけど1回の量が多いから膀胱炎とは思えない、いっぱい飲むからいっぱい出るのよね、という考え方は正しいのですが、やはり動物病院へかかるべき症状です。

「ウチの子が病気になった」と思いたくない気持ちは十分に理解できますが、少しでも疑わしい行動が見られたら、動物病院で受診しましょう。


★対策を万全に!★

実際のところ、猫の老化を予防することは慢性腎不全を予防すること、と言っても過言ではありません。そして慢性腎不全の対策は、つまるところ食餌管理です。腎臓が捨てるゴミの元になる「おいしい物」をできるだけ与えず、「シニア用」や「腎臓対策」の食事と水だけで生活するように、老猫になる前から徐々に食生活を改めましょう。知恵のついた老練な猫ほど、気に入らない食事には口をつけません。気付かれないように少しずつダマシダマシ変えていく必要があります。

費用や購入の手間、味の好み、食事を変更する必要があるかどうかなどは、当然個体差がありますので、かかりつけの獣医師と相談してから始めると良いでしょう。


★考え方★

「粗食で長生き」と「好きな物を食べて早死に」と、どちらが幸せなのでしょうか? 自分の体なら好きな方を選べばよいと思いますが、実際に体調を崩して苦しい思いをするのは、飼主さんではなく猫なのですから、猫の身になって考える必要があります。


難しい問題だとは思いますが、愛すべき気ままな家族が満足して寿命をまっとうできるように、早速行動を開始してあげてください。



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