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飼い方

赤ちゃんがいる家庭でペットを飼うということ パート2 〜アレルギーと人畜共通伝染病について〜【飼い方】

赤ちゃんがいる家庭でペットがいるとき心配なこと。アレルギーや人畜共通の感染症について、正しい知識で安心感につなげましょう。


★気をつけたいこと その1 「アレルギー」★

犬や猫などのペットを室内で飼う場合、どうしても気になるのはアレルギーです。ペットの毛や、ノミ、ダニなどに接触すると、デリケートな赤ちゃんの体内で「これは異物だぞ」と防御され、くしゃみや鼻水、目のかゆみや皮膚のかゆみ、赤みなどの症状を出すことがあります。これがアレルギー症状です。また、ペットの毛に生息するダニが、小児喘息の原因になることもあります。
全ての赤ちゃんがペットへのアレルギー反応を示すわけではありませんが、赤ちゃんがいるお宅でペットを飼い始める場合には、赤ちゃんがアレルギー体質であることがわかっている場合、または、赤ちゃんがアレルギー体質であるかはっきりとわからないうちは、しばらく新しくペットを迎え入れるのを控える必要があるでしょう。


★気をつけたいこと その2 「人獣共通感染症についての正しい知識を持つ」 ★

ペットがいると赤ちゃんに病気が移るのではないか、と心配する方も少なくないようです。
確かに「人獣共通感染症」といって、ペットから人へうつる病気も存在しますが、正しい知識を持って、予防対策をしっかり行えば、赤ちゃんも大人もペットと共に健康な生活を送ることができます。

「ネコひっかき病」
バルトネラ菌という細菌に感染した猫に噛まれたり、引っかかれたりすることでうつる恐れのある病気で、特に子供が感染しやすい病気です。傷口に発疹が出て、化膿し、発熱、リンパ腺の腫れを引き起こしますが、ほとんどの場合後遺症なく治癒します。
猫とノミの間で病原体が伝播されているので、愛猫のノミの駆除が予防に繋がります。赤ちゃんが猫に噛まれたり、引っかかれたりすることのないよう気をつけると共に、もし傷をうけた場合は石鹸と流水ですぐに傷口を洗い、消毒する応急処置が必要です。その後早急に病院へ行き、診察を受けてください。

「トキソプラズマ症」
 猫から感染する寄生虫です。妊娠の数ヶ月前あるいは妊娠中に初めてトキソプラズマに母親が感染すると、胎児に悪影響を及ぼします。
妊娠の6ヶ月以上前では、母親がトキソプラズマに感染しても、胎児への影響はないようです。母親が感染した時期によって先天性トキソプラズマ症の発生率と重症度は違います。
妊娠初期ならば胎児の感染は少なく重症になり、流産する場合もあります。妊娠後期の場合は胎児の感染は多いのですが軽症の場合が多いです。脳症、痙攣、水頭症、頭蓋内石灰化や網脈絡膜炎や黄疸、肝臓・脾臓の腫れ等が見られる場合があります。母親を治療することで先天性トキソプラズマ症の発生を減らすことができるので、正確で敏速な診断が必要です。
先天性トキソプラズマ症を治療しなかった場合には、誕生時に何の症状も示さなかったとしても、成長と共に先天性トキソプラズマ症の徴候がはっきりしてくることがあります。発育不全、精神発達遅滞となる場合が多くあります。妊娠しようと考えている人はトキソプラズマの血液検査を受けましょう。
トキソプラズマが陽性であれば、胎児が感染して先天性トキソプラズマ症を起こす心配はありません。トキソプラズマが陰性であれば、トキソプラズマに感染するのを防ぐためにしっかりした注意が必要です。すでに妊娠している人は、産婦人科の主治医に相談しましょう。

「パスツレラ病」
ペットの口の中や消化器官内に普通にいる細菌「パスツレラ菌」は、ネコはほぼ100%、犬も約半分が保有しているといわれています。ペットとのキスや食事の口移しなどの濃厚な接触をすることで、感染する可能性が高くなります。また、噛まれたり、引っかかれたり、ペットのせきやくしゃみで病原体が飛沫することでも感染する恐れがあります。
感染すると風邪のような症状が出て、ひどい場合には肺炎を引き起こすこともあります。
愛らしくてたまらないペットではありますが、節度ある接し方をすることが必要です。赤ちゃんとペットの様子に常に目を配るようにしましょう。

「オウム病」
犬や猫にだけ気をつければよいわけではありません。オウム病は、オウム病クラミジアというとても小さな細菌に感染した鳥類のフンが乾燥し、埃となって舞い上がったものを人が吸ってしまうことで感染してしまう病気です。
高熱やせきが続き、体が痛むなどの症状が出るのが特徴的です。病院で診察を受ける際には、鳥を飼っていることを話してください。また、鳥かごの掃除をする際には、マスクをつけ、赤ちゃんから離れたところで行うようにしてください。
うさぎやハムスター、爬虫類、両生類、魚類のようにワクチンを打つことが出来ない動物は特に清潔に保つことが必要です。何でも口に入れたがる赤ちゃんが誤って排泄物や敷物を口に入れたりすることがないように、飼育カゴの清掃はこまめに行い、できるだけ赤ちゃんの行動範囲に置かないようにしましょう。


★気をつけたいこと その3 「ストレス」★

自分の赤ちゃんとペットを比較すると、家族の意識はペットよりも赤ちゃんに向きがちになります。家族の愛情と自分の地位を人間の赤ちゃんとペットが取り合うようになるのです。
仲良しになってもらえなければ、相手の存在を不快に感じ、赤ちゃんもペットもストレスを溜めることになります。そしてそれが問題行動を起こす原因ともなります。ストレスの溜まったペットが、赤ちゃんの心身に良い影響を与えるはずがありません。
特にペットを飼育しているご家庭に赤ちゃんが産まれる場合には、愛情と縄張りを横取りされたと感じて、マーキング、破壊行動、無駄吠えなどの問題行動を起こす原因となります。ペットへの気配りと手間を減らすことなく育児をこなしてください。


過度に神経質になる必要はありませんが、ペットが赤ちゃんに与える影響と、赤ちゃんがペットに与える影響を、良いことと注意が必要なこと両面から正確な知識を持って冷静に考えることが大切です。
双方の健康を保てる環境を整えれば、赤ちゃんにとってペットとの生活は素晴らしいものになるに違いありません。ペットにとっても立場の近い家族が増えるのですから、喜ばしいことでしょう。家族みんなでよく話し合い、協力して取り組んでください。



赤ちゃんがいる家庭でペットを飼うということ パート1 〜手間も倍、喜びも倍〜はこちら⇒
http://www.petjpr.com/column/news-bin/Detail.cgi?rgst=00000130&CatgM=3


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