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飼い方

歯磨きをしてあげましょう!【飼い方】

「んっ? 口が臭いぞっ?! 」自分の家のペットに対してそう思ったことはありますか? そんなときは口の中を覗いてみましょう。歯石が付いていませんか? 歯ぐきが赤くなっていたり腫れていませんか? よだれが出ていませんか?ペットも歯磨きをしよう!


★どうして歯石が付くの?★

原因はたくさんありますが、最も多いのは食生活がよくないことです。歯石は食べ物と唾液が一緒になってできた固まりです。拾い食いや盗み食いをしない以上、飼っているワンちゃんやネコちゃんの口の中に入るものは飼い主さんが与えるものだけなのですから、もし今現在、口の中が歯石でいっぱいだとしたらそれは明らかに飼い主さんに責任があると言えます。
最近は健康管理を考えたフードが多く売られていますが、その中でもおいしそうなおやつや、缶詰や半生タイプの水分を多く含んだやわらかいペットフードだけを与えていたり、人間の食べ物を主食として与えてしまっていたり、長い時間フードを出しっぱなしにしてダラダラ食いをさせていれば、食べ物のカスが歯に付着したままの時間が長くなるため、歯石が作られやすくなってしまうのです。


★歯石が付くと、どんな病気が起こるの?★

歯石はいわゆる「ばい菌の巣」です。歯石をそのまま放っておくと、歯石が歯ぐきと接触する部分から歯肉炎を引き起こします。そしてその後、歯ぐきが赤く腫れあがって膿を持ち、歯槽膿漏になってしまいます。症状がひどくなるととても痛いため、食べたくても食べることができなかったり食べ物を口に入れてもすぐに吐き出したりして食欲がなくなってきてしまいます。さらに進行すると歯肉にたまったばい菌により化膿が悪化し、頬の肉を溶かして穴を開けてしまうこともあるのです。
また、歯肉や歯根で繁殖するばい菌は、そのまま歯周ポケットから血管に入って体中にまわり、肝炎や腎炎、膀胱炎など内臓の病気の原因になってしまうこともあります。また心臓に侵入して命を奪ってしまうことさえあるのです。
歯石が原因で起こる病気は徐々に進行していくため飼い主さんも気づきにくいことが多く、発見も遅くなりがちです。「たかが歯石」と思ってあなどってはいけないのです。


★すでに歯石が付いてしまっていたら、病院へ!★

予防は肝心ですが、いざ口の中をのぞいたらすでに歯石が付いてしまっている場合はどうするのでしょうか?そんなときは、まず動物病院で歯石を取り除いてもらいましょう。
歯石は「石」と言われるくらいとても硬いものです。嫌がっているのに自宅で無理に取ろうとすると、痛いのはもちろん歯肉炎を起こしている部分を出血させてしまったり飼い主さんが噛まれたりとなかなかスムーズいかないのが現状です。
動物病院で歯石の付き具合を診てもらい、軽度なものであれば無麻酔でもできることもありますし、麻酔をかければ痛みもなく、歯の裏や奥歯など細かいところの歯石まで取ることができます。また研磨剤で歯の表面を磨きあげ凸凹をなくすので、歯石がつきにくくなります。
まずは歯石をない状態にしてから、歯石予防のスタートです!


★歯磨きで歯石予防をしよう!★

では歯石がなくなってきれいな歯になった後、歯石が付かないようにするにはどうすればいいのでしょうか? そこで「歯磨き」が大事になります。
まずはワンちゃんやネコちゃんを歯磨きに慣らすことから始めます。市販のペット用の歯ブラシを使ってもいいですし、ガーゼを指に巻いて使ってもいいでしょう。歯ブラシや指を口の中に入れて、歯ぐきと歯を軽くマッサージすることから始めてみましょう。慣れていない子は嫌がることもありますが、次第に慣れてきますのであきらめずに根気よく続けてみてください。
口の中で唾液が出る場所が上あごの一番大きな歯の上にあります。歯石は唾液と食べ物のカスが一緒になったことで作られるため、この部分は歯石が一番たまりやすい場所になります。特に念入りにブラッシングをしましょう。また、可能であれば口を開けて内側も磨いてみましょう。これだけで怖い歯周病が予防できるというのですから、こんなにいいことはありません。
歯磨きに使う歯ブラシは人間のものよりも硬いものは使わないようにしましょう。最近は動物用の歯ブラシも多く市販されています。歯は人間に比べてエナメル質(歯の一番表面を覆っています)がとても薄いので、硬いものでガリガリするとすぐに剥げて知覚過敏症になってしまいます。エナメル質の厚さは奥歯の大きい歯で人は約1mm、犬で0.4mm、猫は0.2mmしかありません。ワンちゃんやネコちゃんの歯は思っている以上にデリケートなのです。
また、「時間もないし、歯磨きはなかなか…」と思っている飼い主さんには歯石予防のためのフードやおやつ、おもちゃなどもたくさん市販されています。そのようなものを与えることでも歯石予防をすることもできますが、あまりにも硬いものは前述のように歯の表面が剥げたり歯が欠けてしまったりする場合がありますので、注意してあげましょう。
歯石予防のための商品が多いということは、言い換えればそれだけ歯石が原因の病気になる子が多くなってきている、ということなのです。
飼い主さんが一番やりやすく最適だと思った歯石予防法を選んで早速やってみましょう。


★どうやって磨くの?★

磨く時間はいつでも大丈夫です。前述のように食べ物のカスが歯石の原因となるため食後が好ましい場合もありますが、お散歩やおやつなど楽しいことの前にすると歯磨きがその動機付けになるためやりやすくなります。

・歯の表面のねばねばがなくなるように磨きましょう。
・歯ブラシやガーゼを使って、ほうきで部屋をはくようにサッサッと軽くこすります。
※特に歯と歯肉の境目は丁寧にしましょう。
・奥の歯は指では届きにくいのですが、「歯がここで終わるな」というのを指先で確認できるところまでは磨きます。
※歯ブラシを使う場合は絶対に歯ブラシで歯ぐきをこすってはいけません。どんなにやわらかいブラシでも歯ぐきをこすると傷ついてしまいます。
※もし歯肉のマッサージをするのでしたら、指か、歯肉用のゴムブラシを使ってください。


ペットにとって口の中の痛みがなく毎日ご飯をおいしく食べられることはこの上ない幸せです。そして飼い主さんにとっても、かわいいペットの口からの臭いがなくなれば快適です。
これから先も健康で快適な生活をずっと続けていくために、毎日の歯磨きや歯石予防グッズで歯石が付くのを防ぎ、ペットを歯の病気から守ってあげましょう!

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