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泌尿生殖器

猫の特発性膀胱炎 [泌尿生殖器]

猫の特発性膀胱炎って聞いたことがありますか?特発性膀胱炎は後天性の難治性・慢性疾患です。おうちでできることが何かあるでしょうか?できるだけのことをしてあげましょう。


★一般的な症状は?★

まずは、猫の突発性膀胱炎の主な症状からご紹介します。

・ 尿が出にくく、何回もトイレに行く。またはトイレの中で立てこもる
・ 尿をしながらニャオ(排尿痛)と鳴く
・ 尿が赤い
・ 陰部をしきりに舐める
・ トイレ以外の場所(特に浴漕や洗面台など冷たい場所)で排尿する
・ 症状が繰り返される
・ 通常、酸性尿で比重が高い
・ 膀胱は小さくて硬い
 
このような症状が繰り返されるのがこの病気の特徴です。


★対処法は?★

では、次にどのような対処をしていけばいいのか、簡単で有効な方法をご紹介します。

対処法1 十分な水分摂取をする

水分摂取量を増加させるメリットは、尿中の有害な物質を希釈し、尿が膀胱へとどまっている時間を減らすところにあります。頻繁に尿を出して、過剰な膀胱の中の結晶を除去することが大切です。この病気にかかっている猫の尿には膀胱の中に結晶が含まれていることが多いのですが、そのような場合、その結晶を溶かすためにも多くの水分が必要となります。飲み水を頻繁に与えることや飲水用ボウルその物の数を増やし、飲水量アップにつながる環境を整えることが大切です。

対処法2 ドライフードから缶詰に変更する

特発性膀胱炎の治療において、食事はとても重要な役割を果たします。因果関係は証明されていませんが、ドライフードを食べている猫にこの病気が多く発生するとも言われています。対処法@でもお伝えしたように水分の摂取量に問題があるからです。ドライフードに水を加えるか、または缶詰に変える、または肉の脂汁、マグロ、ハマグリ・アサリなどの二枚貝あるいはサケの煮汁などをフードに混ぜるといった方法で、食事でも水分の摂取量をアップさせるようにしましょう。
しかし、ドライフードを水でふやかした途端に食べなくなってしまう猫もたくさんいるようです。その場合は、まずは「セミモイストフード」に変更し、その後に缶フードへ移行させる方法もあります。


対処法3 ストレスを最小限にする

最も重要なことが猫へのストレス・レベルを減少させることです。この病気の原因は完全には解明されていませんが、現在では、ウイルス、食事の種類(特に多くのミネラルを含むドライフード)、肥満、遺伝的要因(特に長毛種)などの要因に加えて、ストレスが症状を悪化させる誘因になるとも考えられています。過去の報告でも攻撃的な猫と生活している猫に特に多い病気だということが分っています。それでは「ストレスに気づき、対処する」ための知識を次にお話しましょう。


★「うちの子」のストレスサイン★

「いつもと何だか違う」と感じるならば、それは「うちの子」のストレスサインかもしれません。以下の項目は猫の主なストレスサインです。早速、確認してみましょう。

・ 不適当な排泄
・ マーキング
・ 過剰なグルーミングと自傷
・ 過剰な鳴き声
・ 食欲不振
・ カーテンの後ろやベッドの下に隠れる


★猫に考えられるストレスの原因は?★

では、上記のようなストレスサインに繋がってしまうそもそものストレス原因はどこにあるのでしょうか?以下に、猫の主なストレスの原因を挙げてみましたのでこちらも併せてチェックしてみましょう。

・ 多頭飼育
・ 長すぎるマッサージ、身勝手なスキンシップ
・ 通常の御飯とは違うものへの変更
・ 汚れたトイレ(箱そのもの、置き場所、猫砂の種類の変更)
・ 生活パターンの突然の変化(環境の変化)
・ 長時間の留守番
・ 動物病院への通院(繰り返される注射や痛みを伴う処置)
・ 家族との別れ(離婚、家族の死、親友の猫の死)
・ ご立腹の飼い主の存在、夫婦喧嘩、神経質な性格の家族の存在
・ 治療が必要となる程度の負傷(他の猫とのケンカ)
・ 近所に新しい猫がやってくること
・ 強い臭い
・ 極端な温度変化・天候の変化(風、雨、雷)


今回は、「うちの子」の特発性膀胱炎における症状の認識と考えられる原因を確認しました。「うちの子」は大丈夫だと思っていても、気づいてあげられるのは飼い主さんしか居ません。

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