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栄養学

ライフステージに合ったフード【栄養学】

人間でも赤ちゃん、育ち盛りの子供、生活習慣病が気になる中高年、基礎代謝が低くなってくる高齢者と、年齢によって必要なカロリーや栄養が異なるように、犬や猫でも食事内容が違います。
手作り食や様々なフードが市販されている現在、果たして飼っているペットに合った適切な食事を与えているでしょうか?



★哺乳期・離乳期★

生後0〜30日頃までの時期を哺乳期と呼びます。
その頃の子犬や子猫はただひたすら「食べて寝る」の生活で、必要な栄養素はすべて母親の母乳から取り入れます。しかし、母親の母乳が十分出なかったり、なんらかの理由で母乳を飲むことができなかった場合は、母乳に含まれる母親から譲り受ける免疫(抗体)も取り入れることができないため、犬・猫それぞれの栄養量を満たす代用乳を与えます。
また、牛乳では子犬や子猫にとって必要な栄養成分を満たしてないため不完全です。「犬用」「猫用」と書いてあるものを選びましょう。そのミルクは生後2週間頃までは一日6〜8回、それ以降は4〜5回に分けて与えます。
生後20〜50日頃までの時期は離乳期と呼ばれます。生後3週間頃から乳歯が生え始めてくるため、離乳食を始めます。この時期はまだ食べ物を消化する能力も低いため、やわらかくて消化のいいものを与えましょう。高タンパク高カロリーの栄養が必要です。お皿から食べさせる練習もこの頃から始めます。消化の状況を便でチェックしながら少しずつ離乳食へと切り替えていき、生後50日頃までには完全に離乳させましょう。


★成長期★

生後1年以内の時期を指します。骨格や筋肉、内臓などの体の組織が急速に発達するため、この時期は成犬・成猫以上のタンパク質や脂肪、ミネラルなどが必要になります。また、成長期のためエネルギー源として摂取すべきカロリーも成犬・成猫の数倍です。そのため、子犬や子猫に必要な成分やカロリーが十分入っている「子犬用」「子猫用」「成長期用」「パピー」などと記載されたフードを与えるようにしましょう。また、消化機能はまだ未熟で胃も小さいため、一度にたくさんの量が食べられません。生後半年頃までは食事を3〜4回に分けて少しずつ与えましょう。
成長期は丈夫な体の土台を作る最も大事な時期です。この時期の食事がその後の健康状態を左右すると言っても過言ではありません。しかし、生後1年以上経って成長が止まっても子犬や子猫と同じ食事を与えていると、カロリーオーバーとなり肥満になってしまうため、1歳になる頃には維持期に与える成犬・成猫用のフードに切り替えましょう。


★維持期★

猫や小・中型犬では1〜7歳くらいまでを、大型犬では2〜6歳くらいまでの時期を維持期と呼びます。一生の半分はこの時期に含まれるため、日々の食生活が健康に大きく関わってきます。そこで、バランスのとれた良質の食事を取ることがとても重要になります。
食事の回数は一日一回の食事でも一日に必要なエネルギー量を消化吸収できる能力がありますが、一度に大量のフードを摂取すると胃腸への負担も大きくなり、また吸収が激しくなるため太りやすくなります。さらに、胃の空腹時間が長くなるため胃液や胆汁をもどしやすくもなるので、基本的には一日2回に分けて与えるのがいいでしょう。
最近では飼われている犬の約3割、猫の4割が肥満傾向にあると言われています。また、避妊や去勢をした場合はさらに太りやすい傾向にあるため食事量を調節する必要があります。肥満は人間と同じように様々な生活習慣病の原因となり、犬や猫でもこの維持期に、最も肥満になりやすくなるため特に注意が必要です。


★高齢期★

老化には個体差がありますので一概には言えませんが、維持期を過ぎると高齢期になります。
犬も猫も高齢になると運動量が減り、老化とともに身体機能が衰えてきます。よって基礎代謝が低下するのに伴い、必要なエネルギー量も20%ほど低下します。しかし、食欲はあまり変わらないため維持期と同じ量を与えているとカロリーオーバーになってしまい、内臓や関節などに負担がかかってしまいます。
高齢期を快適に過ごすためにも、健康状態に合わせて食事内容を見直すことが肝心です。高齢期に合った栄養バランスを考えて、タンパク質や脂肪分を控える代わりに、低カロリーで胃腸に負担がかからず消化吸収のいいフードに替えていきましょう。

また、腎臓の機能や循環器系の働きも衰えるため、塩分の量も抑えます。消化機能の低下とともに便秘がちになることが多いため、食物繊維を増やすことも欠かせません。さらに、歯槽膿漏などによりかたいものが食べにくそうなら、やわらかいフードを選んであげることも大切です。
フードでは高齢期に適切な栄養成分が入った「高齢用」「シニア」などと書かれたものを与えるようにしましょう。


★妊娠・授乳期★

犬や猫の妊娠期間は約62〜63日です。
妊娠期は、母体の維持と胎児の成長に必要な栄養を十分摂らなければなりません。お腹の胎児は妊娠40日目ころから急速に成長するため、その頃から毎週15%ずつ食事の量を増やしていくか、栄養豊富な「成長期用」のフードを母親に与え、出産時のカロリー量は妊娠前の60%増し程度になるようにしましょう。
出産後の授乳期は赤ちゃんの頭数によっても異なりますが、母乳を与えるために通常の2倍以上のカロリーが必要になります。授乳期は母乳を飲ませるためたくさんのカルシウムが消費され、血中のカルシウムがなくなりけいれんを起こすことがありますが、カルシウムだけを補給することもまたけいれんを起こす原因となるため、その予防にはカルシウムとリンのバランスのとれた食事管理をすることが必要です。よって引き続き、成長期用のフードを赤ちゃんが離乳する頃まで与えます。
ただし、赤ちゃんが離乳した後も成長期用のフードを与えて続けていると高カロリー・高栄養すぎて肥満になってしまうため、離乳する頃から徐々に今までのフードに戻していきましょう。

このように、犬や猫のライフステージによって、必要なカロリーや栄養も違ってきます。今現在のペットの年齢に最も合った食事内容を選び、しっかりとした食事管理をしましょう。


 

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