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検査

血液ってどんなもの?パートU 〜血液の細胞と血漿について〜 [検査]

血液の4つの成分を言うことができますか?・・赤血球・白血球・血小板・血漿・・今回はこのそれぞれの細胞がどんな働きをしているのかをお話します。


★赤血球★

血液の45%を占める個体成分のうち96%は、この赤血球です。赤血球のお仕事と言えば、皆さんご存知の通り「酸素を運ぶこと」です。

赤血球は、手作りの白玉のような形をしています。真ん中をへこませた円盤型になっています。赤血球の中には、鉄分から作られるヘモグロビンという成分があって、厳密にはこのヘモグロビンが赤くて、酸素を直接持っています。透明な白玉の中に、食紅液がいっぱい入っているような感じです。とても小さいので赤い袋に見えますし、それがたくさん流れているので、血液は赤く見えるのです。

貧血には鉄分!」と言われていますが、それはヘモグロビンの素となる鉄分をたくさん取れば、酸素をたくさん運んでもらえるだろうという考えからです。

ヘモグロビンが酸素を持つと、赤い色がパッと明るくなります。また、酸素を離すと暗い赤色になります。つまり、酸素をたくさん含む血液はきれいな赤色で、酸素が少ない血液はどす黒く見えるのです。

血尿」は、膀胱や尿道から血液が出てきてしまったものです。これに対して「血色素尿」と言われるものは、赤血球の袋が破れて中のヘモグロビンが血漿(けっしょう)に溶け出し、腎臓を通り抜けてオシッコに出てきてしまった場合のものです。このように赤血球が壊れることを「溶血」と呼びます。ネギ中毒やフィラリア症の症状として出てきますので、恐ろしい症状です。


★白血球★

白血球は兵隊さんです。細菌やウイルスなどの敵をやっつける働きがあります。ですから、ケガをしたり炎症を起こしたりすると、白血球の数が増えます。白血球が戦っている場所は熱を持ちます。ですから病気になると全身で白血球が戦うため熱が出るのです。また、傷口に白くたまる事のある「膿」は白血球の死骸です。

白血球には「この次に敵と戦う時にはもっと早く勝とう」「できれば戦わずに勝とう」として、敵の様子を覚えておく働きもあります。この働きを「免疫」と呼びます。
 この免疫をつけるために、武器を持たない敵を体の中に入れて、戦いの予行練習をさせるのが「ワクチン」の役目です。

また、あまりにも敵がいないため、本当の敵ではないのに戦ってしまっている場合を「アレルギー」と呼びます。

「白血病」はこの兵隊さんが極端に数が少なく、力が弱い病気です。ですから、とっても弱い敵にも負けてしまい、病気にかかりやすくなったり、症状が重くなったり、治りが悪くなったりするのです。


★血小板と血漿(けっしょう)★

血小板は大工さんです。出血した時に土手を作ってなるべく血液が流れないようにし、同時に傷口を修復する働きがあります。

一方、血漿は血液成分のうち唯一の液体成分です。栄養分や老廃物、二酸化炭素も血漿が運びます。そしてもちろん個体成分たちも運びます。

赤血球は毛細血管の壁を通ることができませんので、直前に血管内で血漿に酸素を引き継ぎます。ですから、細胞に酸素を直接手渡しているのは、実は血漿なのです。

血管の中では「血漿」、リンパ管の中では「リンパ液」、細胞の中では「組織液」と呼ばれます。これらは、全部同じ液体成分で、体中を行き来して、栄養分を渡してゴミを受け取っています。血小板と協力して止血も手伝ってもいます。「はしか」など、子供の頃にかかるいくつかの病気に二度かかることがないのは、血漿の記憶力のおかげだそうです。血漿はとても働き者ですね。

近ごろ流行の「 ドロドロ血」は、赤血球がくっつきあってしまっている場合もありますが、取りすぎた栄養分がこの血漿に溶けすぎてしまうために、血漿がさらさらの水のようではなく油や蜂蜜のようになってしまうせいもあります。


★まとめ★

血液がどのように働いているか、ご理解いただけましたか?そしてどんなに大切な体の一部であるかを再認識していただけましたか?食事や運動などの日常生活で、血液は簡単に良くも悪くもなります。

あなたの大切な愛犬や愛猫の血液の健康は、飼主であるあなたの心1つで、働き者にもなってくれますし、弱くもなってしまうのです。

特別なことをする必要はありません。質の良い食事を適量与えて、多すぎず少なすぎない運動をし、楽しい毎日を送らせてあげてください。

それだけで血液はご機嫌に働いてくれます。

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