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しつけ・行動・マナー

雷と花火の季節に打ち勝つ! 〜大きな音に怖がるワンコパート1〜【しつけ・行動・マナー】

間違った方法で解決しようとすると返ってその問題が悪化することもあるものです。正しい方法で音に対する愛犬の怖がりを克服させましょう!


★どうして音を怖がるの?★

小さい頃にあまり外へ出なかったり、人間はもちろん他の犬との接触がほとんどないまま成長すると、社会化不足により自分の周りの環境に慣れず、いろいろなものにうまく対応することができなくなります。そのため、今までに聞き慣れていないような大きな物音がした時にビックリして怖がるのは、ある意味当然のことです。
社会化不足のほかにも、例えば大きな音が鳴ったときに驚いて体をどこかにぶつけ痛みを知ってしまうとします。すると「音=痛い」という条件付けができてしまい、その後は過去のいやな体験が理由となって音を怖がるようになることもあります。
また、音が鳴って犬が不安な行動を示した時に、飼い主が心配になって犬をなだめたり抱っこしたりすることで、犬が勘違いをしてそれが「ご褒美」となり恐怖症がますます悪化する原因になることもあります。
そのほかにも、一つの音、例えば花火に対しての恐怖心が何らかのきっかけでさらに強くなると、今まで大丈夫だったほかの大きな音に対しても同じように恐怖症になってしまうことがあります。
 音の中でも特に雷に反応を示す犬は多いようです。人でも雷の苦手な人はたくさんいますが、犬の場合は音だけではなく、人には感じることのできない気圧や雷による空気中の電流の変化なども敏感に感じ取るために、よけいに恐怖心が高まるのではないかと言われています。


★犬ってどれくらいの音が聞こえるの?★

犬の聴覚は人間よりも優れており、人間では聞き取れない小さな音を聞き取ることができます。
そして聞こえる音域に対しても優れた能力を持っています。音域とは音の高さの範囲で人間には聞こえないくらいの高い音を「超音波」と表現することもあります。人間は16ヘルツから16000ヘルツの音が聞こえます。犬では65ヘルツから38000ヘルツの音が聞こえていると言われています。いわゆる人間よりもはるかに高い音が聞こえるのです。さらに犬が聞こえる音の範囲は人間の4倍、音の大きさは人間の6倍も聞こえます。
また、人間では区別のつかないような音の微妙な違いを聞き分けることもできるようです。たとえば同じ車でも、飼い主の車のエンジン音と他人の車のエンジン音を聞き分ける力があったり、足音により誰が帰ってきたかわかったりすると言われるほどです。
さらに犬には、音が発信している方向を人間よりも正確に判断できると言われています。犬が人間には聞こえない音を察知すると、いきなり吠え始めたりそわそわしたり、ある方向(音の鳴っている方)へ突然走り始めたり…その音が聞こえない人間は犬のそのような突然の行動を不思議に思うこともあります。


★克服法その1:音になれさせる★

大きな音への恐怖心を完全に取り除くことは難しいことですが、音を聞かせることで少しずつ慣れさせることはできます。
怖がる音が、花火や雷、エンジン音など特定されている場合は、その音を録音して聞かせます。その子がリラックスしている状態の時、たとえばご飯を食べている時やおもちゃで遊んでいる時、散歩の時などに、はじめは不安を感じさせないような小さな音で聞かせます。その後、少しずつ音を大きくしていくことで徐々に慣らしていきます。すると怖いはずの音が、犬にとって快いものとして結びつくことでしょう。
子犬の場合は、外のいろんな音を聞かせることで子犬の社会化にも役立ちます。社会化の重要な時期にダンボールに入れられっぱなしだったり外に連れて行ってもらえなかったりした場合は、怖がりや攻撃性がなかなか治らないケースが多いことは事実です。なので、子犬の頃から周りの環境に慣れさせておくことで、相手が人間でも犬でも音でもその子が問題なく受け入れてフレンドリーになることが大切なのです。


★克服法その2:毅然としたリーダーになる★

不安を感じている犬はリーダーとして認めている飼い主さんに助けを求めようとします。「リーダーならなんとかしてくれるかも」と思っているからです。飼い主も一緒になって怖がったり驚いたりすると愛犬もますます不安になります。また、犬が不安を訴えている時にやさしくなだめることも実は逆効果なのです。やさしくされると「怖がってもいいんだ。やさしくしてもらえる」と犬は理解してしまうことがあります。冷たく突き離すほどの必要はありませんが、普段と同様もしくはそれ以上に堂々としていれば「信頼できるリーダーの指示に従っていれば安心」と犬は受け取り、気持ちを落ち着かせていきます。


★それでもだめなら・・・★

しかし、克服をしようとしている時期に同じような恐怖経験をしてしまうと、せっかくの治療が振り出しに戻ってしまいます。また花火や雷などいつ起こるかわからないものや、音ではなく雷が起こる時の、人間にはわからない振動や雲の動き、湿度、気象の変化に対する恐怖の状況を犬は感じ取ることができるので、それを再現させて慣れさせるのは不可能です。
そのため、特に雷鳴に関する治療は本当に困難といわれています。そのような場合は治そうとするのではなく、動物病院で鎮静剤や抗不安剤を処方してもらい、雷の鳴る気配がしたら早めに投薬してあげることも方法の一つと言えるでしょう。


★飼い主さんが、がんばりましょう!★

音に限らず、子供の頃に怖い思いを経験したり嫌なことがあったりするとそれがトラウマとなり、大人になってからもそれをなかなか克服することができません。多くの意味で、犬がまだ小さい頃の社会化はとても大切です。そしていろいろな環境や状況に慣れさせることで音を怖がらない犬に育てることもできます。
自分のかわいい愛犬が物音に対して怖がっていたりパニックになっていたりすると、飼い主さんはどうしてもそばによって慰めてあげたくなるものですが、それは大きな間違いだということをよく覚えておいてください。


飼い主さんに一番してほしいことは、音に対して徐々に慣れさせていくことはもちろん、その子が子犬なら周りの環境に慣れさせる社会化を、そしてどんな時でもリーダーとして堂々としていることです。
飼い主さんががんばって、愛犬の音に対する恐怖心を克服させてあげましょう。


大きな音に怖がるワンコパート2こちら
http://www.petjpr.com/column/news-bin/Detail.cgi?rgst=00000047&CatgM=1

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