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しつけ・行動・マナー

もし災害が起きたら・・ 〜ペットの避難生活の現状など〜【しつけ・行動・マナー 】

記憶に新しい数々の自然災害。「30年以内に84%の確率」。皆さんは一体何の数字だと思いますか? 
これは2004年に政府の地震調査会が試算した東海地震の発生確率です。
災害が起きたときペットとどう非難すればよいのでしょうか。避難所での実態、トラブルの事例は?日頃からできる対策にはどんなものがありますか?



★ペットの避難生活、その実態は?★

一口に避難生活といっても数日程度の短いものから、仮設住宅入居を含む長期のものまであり、その実態を一括りにすることはできませんが、過去に起きた災害でのペットの避難生活を振り返ってみましょう。

阪神淡路大震災や新潟中越地震では、ペットの避難所内への持ち込みの可否が避難所によって異なりました。そのため避難場所の廊下で過ごしたり、学校の校庭でテントを張って愛犬と過ごす方や車の中でペットと共に生活をする方もいたと言います。

避難所によっては、ペット飼育者と非飼育者をフロアで分けたり、部屋を分けたりといった工夫を自主的に行っていたところもあったようですが、ペットとの同行避難についてのガイドラインの未整備やペットに対する社会的な理解について様々な問題点が露呈した結果ともなったようです。愛犬と過ごすために車の中で寝泊りをしていた女性が、エコノミークラス症候群と見られる症状で命を落とすというショッキングな出来事も皆さんの記憶に残っていることでしょう。

しかし、各地域の獣医師会やNPO団体、ボランティアによって様々な救援策が講じられたのも事実です。避難所の外(校庭や駐車場)に、ペット専用の預かり施設を設けたり、獣医師による健康相談や診察が行われるなどの様々な活動が行われ、ペットに関わるあらゆる団体や協会、企業からペットフードやトイレシーツなどの物資支援も行われました。


★避難所でのトラブルは?★

社団法人日本愛玩動物協会の調べによると、阪神淡路大震災では調査した67の避難所のうちペットを連れた被災者がいるところは56ヶ所、約8割を占めていました。更に、避難所でのペットに関するトラブルの発生状況について「苦情やトラブルが表面化せず共生している」と答えた避難所が約7割を占めたそうです。

避難所側が早い時点からペット連れとそうでない被災者の住み分けを実施するなどのハード面での取り組みをしていた例や、ペットに対する理解を深める啓蒙活動などソフト面での取り組みを行っていた例では苦情が起こりにくかったことも報告されています。しかし、少数ではありますが動物が得意でない方とのトラブルや、ペットのしつけ問題が深刻化し、避難所から退去せざるを得なかった例もあったようです。

動物好き、動物嫌いに関わらず災害に遭われた方々は非常に大きな不安とストレスを抱えていらっしゃいます。そして、もちろんペットたちも大きなストレスを抱えることになります。そんな中だからこそ、トラブルを回避し、ペットを受け入れてもらえるためにも日頃からの基本的なしつけが重要となってくるのです。


★ペットの防災対策、自治体レベルでは進んでいるの?★

さて、過去の災害における避難生活の実態を見てきましたが、これらを受けて自治体レベルで「ペット同行避難対策」はどのように改善されたのでしょうか?

東京都では阪神淡路大震災を受けて、「東京都地域防災計画震災編」の中で動物愛護の項目を設け、ペットとの同行避難を前提にし、避難所において獣医師会・区市町村との協力して適正な動物の飼育や保護をする方針を定めました。また、徳島県のように防災計画の中で、動物救援本部の設置や餌の配布、負傷動物の収容、治療の実施、仮設救援センターの設置などを具体的に明記している自治体もあります。

神奈川県の厚木市は、ぼうさいの丘公園(厚木市温水)をペット一時避難場所と位置づけ、ゲージとペットフードの備蓄(犬・猫約2000食分)や駐車場を利用した係留設備40頭分、更に汚水処理槽の設置をしています。最近では、ペット同行の避難訓練なども各地で行われるようになりました。

しかし、これらの対応は自治体によって異なっているのが事実です。飼主の皆さんは、自分の住む自治体の防災計画をホームページなどでしっかりと確認し、また、不明な点は問い合わせてクリアにしておく必要があります。気が動転してしまう災害時、これらを知っているのと知らないのでは大きな差がでてくるのです。


★私たちがとれる対策とは?★

自治体としての取り組みが充分になされることは読者皆さん共通の願いでしょう。では、自治体の対応に任せておけばよいかというとそうではありません。飼主として責任を持って災害後もペットと暮らすために何が必要なのかを考え、対策しておくことも重要です。

例えば、避難所で周りの方に迷惑をかけないしつけ。具体的には、救援物資が届くまでの最低3日分のペットフードの準備。また、いざと言うときにペットを預かってくれる家族やお友達との事前の話し合い。日頃のご近所づきあいを友好にし、避難所で受け入れてもらいやすい関係を作っておく、お住まいの地域の防災計画を確認し、それに応じて個人として用意しておかなければならないことを考えておくなど、できることはたくさんあります。

避難所生活は大きなストレスを伴うことは間違いありません。しかし、そんな苦しい毎日を救ってくれるのはもしかしたら愛するペットの存在なのかもしれません。そんな大切な存在のペットを災害から守るためにも飼主としての責任を持った対策をとっていきましょう。

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