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耳血腫ってどんな病気? 〜耳がぷくって膨らんでいます〜 [皮膚]

耳に起きる病気の1つに耳血腫という病気があります。ある日突然耳がプクって膨らんでしまいます。耳を気にしたり引っかいたりすることで、さらに症状が悪化!?今回はこのちょっと厄介な病気をご紹介します。


★耳血腫ってどんな病気?★

耳血腫とは、耳介(耳たぶ)がなんらかの原因で内出血を起こしその内部に血が貯まり、膨れあがってしまう状態をいいます。

耳介は皮膚と軟骨により形成されています。耳介の内部には無数の血管が張り巡らされています。しかし皮膚と軟骨との接着が弱いため、内部で血管が切れ出血が起こるとその接着が剥れ、皮膚と軟骨との間に大量の血液が貯まった結果耳介全体が膨れあがってしまうのです。

この病気は耳介が大きく耳が垂れたワンちゃんやネコちゃんに発生しやすいのですが、立ち耳でもみられます。また、年齢や種類を選ばずどの子にでも起こります。


★どうして起こるの?★

耳介の血管が切れる原因の大部分は、耳に起こる病気が関係します。

ダニなどの外部寄生虫、耳の中にある異物や腫瘍、ポリープなどにより耳に不快を感じます。

そうなると、頭を激しく振ったり後ろ足で耳を引っ掻いたりすることで内部の血管が切れ、耳介に内出血を起こしてしまうのです。そのほかにも噛まれて軟骨に直接物理的な刺激を与えてしまった場合や、最近では自己免疫が関係しているとも考えられています。


★どんな症状?★

少し熱を持ち耳介の内側が膨れあがるため違和感や不快感を感じ、常に引っかいていることが多くなります。そのため、引っかき傷により二次的に細菌感染が起こり耳血腫と同時に耳がただれてしまい膿を持ってしまうこともよくあります。

耳血腫自体の痛みはさほどではないようですが、膨れた耳を触られるのを嫌がったり、重度な外耳炎を同時に起こしている場合は外耳炎による痛みを伴います。

耳が膨れてしまうこと自体は急に起こることが多いため、この病気を知らない飼い主さんは突然の出来事にたいてい驚きますが、以前から耳を気にして引っかいていた経歴があったり波動感のある耳の膨らみがあれば耳血腫の診断は容易です。


★発見したら少しでも早い治療を!★

動物病院で耳血腫と診断されたら、少しでも早く中に貯まった血液を抜いてもらいましょう。そのまま時間をおくと、内部でさらに血液が貯まってしまうのはもちろん、軟骨も変性してくるため耳自体の変形が生じてきてしまいます。

治療方法は「貯まった血液を抜く方法」と「外科的に耳介を切開して耳介を縫合する方法」があります。

<貯まった血液を抜く方法>
耳血腫が起こり膨らんでいる部分に注射針を刺し、中に貯まった血液を抜く方法です。ただし、抜くだけでは今まで血液が貯まっていた空間に再び血液が貯まってしまうため、除去後に耳介を頭部に貼り付けるような形で包帯をし、適度な圧迫を加えます。うまく血液が抜けない場合は小切開を行う場合もあります。また、感染予防のため抗生物質や止血剤を注入することもあります。

<外科的に切開する方法>
上記の治療法で治ることもありますが、何度か再発を繰り返すようで完治する可能性が低いようなら、早いうちに外科的手術に切り替えます。たいていの場合は治療として外科的手術をすることが多いので、耳血腫が起こった時点でこちらを治療として選択するほうが賢明です。
膨らんだ耳介を切開し貯まった血液や血液のかたまりを完全に除去した後、皮膚と軟骨が接着するように縫合することで血液が貯まる空間を作らないようにします。

どちらにおいても消炎剤や抗生物質、止血剤などを内服で処方し、最終的に耳介の中に液体が貯まらなくなるのを目的として治療します。


★耳を変形させないためには?★

耳血腫の治療をしたにもかかわらず、患部がうまく治らず耳を変形させてしまうことがあります。発症から治療開始までの時間にも左右されますが、耳を変形させないようにするための大きな要素は、手術後の患部を安静に保つことと適度な圧迫が持続できることです。

困ったことに、耳血腫を起こすワンちゃんやネコちゃんは活発すぎる子が多いため、そのような性格の子は手術後の管理にはなおさら注意を必要とします。

もし耳血腫を起こした場合には、飼い主さんは耳介が美容的に完全に修復できない可能性もあることをきちんと理解しておきましょう。


★おわりに★

第一に根本的な原因を治しましょう。耳血腫における根本的な予防や治療は、耳介の皮膚と軟骨の間に血液を貯めないことです。いわゆる「耳をよくかいている」「頭をよく振る」など耳を気にする行動があった場合は第一にその原因を確かめ、それをなくさなければなりません。

耳ダニがいたらダニの駆除を、外耳炎を起こしていたらその治療を、異物が耳の中にあったらその除去を、耳血腫の治療と平行して根本的に起こっている病気の治療をします。

まず、「どうして耳を気にしているのか」を確かめてみましょう。それが治療への近道であり、それを治さなければいつまで経っても耳血腫は完治しないのです。

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